【サーキット専用スーパーカー】マセラティMCエクストレーマをコレクターに納車

公開 : 2025.10.07 07:05

マセラティ史上最強のサーキット専用車『MCエクストレーマ』の1台が、あるコレクターに納車されました。出場できる公式レースはなく公道走行もできない、純粋にサーキット走行を楽しむための、究極のコレクティブカーです。

MCエクストレーマがコレクターに納車

2025年9月30日、マセラティの歴史的本拠地である、イタリアはモデナのヴィアーレ・チーロ・メノッティ工場にて、サーキット専用スーパーカー『MCエクストレーマ』の特別な1台の納車式が執り行われた。

MCエクストレーマは、わずか62台のみが生産される限定車で、今回、南フランス在住の実業家、ジャック・シコット氏がその1台を受け取った。

9/30に南フランスのコレクターに納車された『マセラティMCエクストレーマ』。
9/30に南フランスのコレクターに納車された『マセラティMCエクストレーマ』。    マセラティ

シコット氏は、マセラティMC12を含む60台以上の名車を保有し、数百万ドル規模のクラシックカーコレクションを持つエンスージァストである。MCエクストレーマは、MC12の後継モデルであり、美的価値と走りの刺激を兼ね備え、サーキットでのドライブを愛するオーナーにとっては理想的な1台といえる。

シコット氏のMCエクストレーマは、このクルマのための特別なカスタマイズ・プログラムである『MCエクスリーシバ・プログラム』により、オーナーの希望に合わせたエレガントなリバリーと独自の仕様を纏っている。

マセラティのデザインセンター『チェントロ・スティーレ』がシコット氏に提案したのは、『MC12ストラダーレ』を彷彿とさせる『コルセ(レーシング)』のリバリーだった。

マセラティの伝統的なレーシングカラーからインスパイアされた『マットブルー』と『パールホワイト』のツートーンで仕上げられたエクステリアには、ボンネットに大きなトライデントが描かれた。

さらに、オーナーのラッキーナンバーである『77』をドアにあしらうことで、マセラティのレーシングDNAとオーナーが所有する『MC12』へのオマージュが込められているという。

ダークブルーで統一されたインテリアには、パッセンジャーシートやリアビューカメラ、テレメトリーといった専用オプションを追加されている。

細部に至り妥協なく仕上げられたその姿は、まさに『走る芸術作品』であり、オーナーとマセラティのデザインチームが共同でつくりあげた唯一無二の1台となった。

納車式では、GTレースで4度の世界タイトルを獲得したマセラティのチーフテストドライバー、アンドレア・ベルトリーニより直接に車両が引き渡された。

最強のサーキット専用モデル

マセラティMCエクストレーマは、730psを発揮する3.0L V6ツインターボエンジン『ネットゥーノ』を搭載し、マセラティ史上最強のサーキット専用モデルとして開発された。

約200時間におよぶシミュレーター走行に1000時間を超えるバーチャル解析、さらに実際のサーキットでの走り込みによって完成したこの車両は、最先端の技術とイタリアのクラフツマンシップが融合した1台である。

9/30に南フランスのコレクターに納車された『マセラティMCエクストレーマ』。
9/30に南フランスのコレクターに納車された『マセラティMCエクストレーマ』。    マセラティ

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  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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