23年落ちの愛車『アウディA2』で限界に挑む! 本気で走ったら燃費はどこまで伸びる? 気になる古い欧州車のコスパ

公開 : 2026.02.16 12:05

鍵はスリップストリームと速度

今回のチャレンジにはいくつか懸念があった。1つは出発地点近くの道路工事、もう1つは環状道路の混雑だ。だが、心配は無用だった。アイドリングより少し回転を上げた64km/h(40mph)前後の巡航速度が、実に最適だと判明したのだ。幹線道路A34号に到達した時点で、わずか数kmの走行にもかかわらず平均燃費は36.8km/Lに達していた。

どうやらアウディA2は高速道路や二車線道路をあまり好まないらしい。オックスフォード近くの分岐点で前を走っていた箱型バンが去ると、88、87、86、85km/hと徐々に速度が下がり、燃費も35km/L近いところから33km/L程度へ急落した。筆者は待ち続けた。隣接するランプから次のバンやトラックが来ることを願いながら。

チャレンジ終了時、メーターに表示された燃費は……?
チャレンジ終了時、メーターに表示された燃費は……?    AUTOCAR

どうする? 速度を落として移動式道路障害物になり、通り過ぎるトラックに食らいつくまで待つ? それともアクセルを軽く踏み込んで、1km先のトラックに追いつく? 結局、どちらにも決めきれずに、もがきながら走った。A34号線が高速道路M3号線に合流する頃には、もうどうにもならないと思っていた。燃費計は34km/L台後半と、絶妙なバランスを保っている。運が良ければ、アウディA2が筆者の求めに応じてくれるかもしれない。

結果は大満足 価値ある買い物

救いとなったのは、M27号線の工事区間における64~80km/h(40~50mph)の速度制限だった。筆者のA2は本領を発揮し、燃費計は35km/Lにどんどん近づいていく。海岸沿いの速度の緩やかな道路に入ると、もうこちらのものだ。トリップメーターは160km弱を示している。リー・オン・ザ・ソレントを軽く巡った後、海辺の駐車場にクルマを停め、エンジンを切った。

メーターに表示された燃費は35.7km/L(100.9mpg)。大満足、いや、それ以上だ。もちろんEVなら燃料を一切消費しないし、今や英国にはクリーンエネルギーが豊富にある時代だということは承知している。しかし、今回のチャレンジの本質はそこではない。

無事にゴールまでたどり着いたアウディA2 1.4 TDI
無事にゴールまでたどり着いたアウディA2 1.4 TDI    AUTOCAR

このクルマは購入後数か月で寿命を迎えていてもおかしくなかったし、そうなっても文句は言えなかった。だが、実際に数千kmを走り、計算をしてみると、市場価値で売却した場合でも1kmあたりの走行コストはほぼ0ペンス(0円)だった。そろそろ数ポンドかけて整備に出す時だ。それだけの価値はある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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