新旧『ロータス』86台がサーキットの狼ミュージアムに集結! ヨーロッパ60周年とエスプリ50周年を祝うオーナーズミーティング開催

公開 : 2026.03.29 07:45

22歳でエスプリを手にしたオーナーに聞く魅力とは

若者のクルマ離れが報じられることが多いが、事実はそうでもない。エスプリ・オーナーの中で期待の若手として認められているのが、28歳の木下直樹さんだ。その出会いは意外なものだった。

「中学2年の時でしたか、ゲームのグランツーリスモに登場するロータス・エスプリに一目惚れしてしまったのです。以来憧れのクルマとして、常に意識の中で上位にありました」

22歳にしてエスプリのオーナーになる夢を実現した木下直樹さん。その情熱は今も変わらない。
22歳にしてエスプリのオーナーになる夢を実現した木下直樹さん。その情熱は今も変わらない。    上野和秀

木下さんはエスプリが買える状況になった22歳の時に、V8モデルを探していたという。エスプリのスペシャリストであるオーセンティックカーズの小松さんのところに相談に行き、希望を告げると「あなたの年齢では無理」と言われてしまう。しかし木下さんは小松さんにエスプリへの熱い思いを告げ、ようやく認めてもらえることになる。

それから幾度か店を訪ねるが、希望するV8には出会うことはできなかった。しかし、希望する条件だったシルバーで右ハンドルのS4と巡り合い、購入を決意する。希少なハイウイング仕様であることも決断を後押しした。契約日は2020年12月で、23歳の誕生日の直前となる22歳で購入できたという。

エスプリの歴史の一部になれて幸せ

このS4はコンディションが良く、オーセンティックカーズの的確な整備により、エスプリのドライビングを存分に楽しめているという。クラブ・エスプリにも入会し、新たにオーナーとのつながりができるとともに、ロータスやイギリスの文化を知るきっかけになったという。ロータス社に出所証明書と生産仕様書を発行してもらい、ますますエスプリの世界にのめり込んでゆく。

「エスプリに乗ったことにより、知らない世界に接することができました。エスプリの歴史の一部になれて幸せです。このS4は一生所有したいと考えています」

本命のV8が現れたらどうしますか? という問いには「S4は残して増車します」ときっぱり答えてくれた。

まさにエスプリにふさわしい正統派のエンスージァストであることが窺い知れた。そして、クルマ趣味が若手にも確実に受け継がれていることに安心した次第だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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