【起源は117年前のガソリン自動車遠乗会】最古でサイコー!なクラブが主催する伝承イベント『谷保天満宮旧車祭』開催!
公開 : 2025.12.27 12:05
12月14日に『谷保天満宮旧車祭』が開催されました。交通安全発祥の地である谷保天満宮の存在を後世に伝え、歴史的事実の伝承と日本自動車文化の発展、継承に寄与することを目的としています。高桑秀典のレポートです。
我が国初のドライブツアーから117周年
去る12月14日に『谷保天満宮旧車祭』が開催された。
『オートモビル・クラブ・ジャパン』(以下、ACJ)が主催している同イベントは、交通安全発祥の地である谷保天満宮(東京都国立市)の存在を後世に伝え、歴史的事実の伝承と日本自動車文化の発展、継承に寄与することを目的として行われている。

歴史的事実とは、こういうことだ。今から117年も前の話なのでいまいちピンとこないが、明治41年(1908年)8月1日に有栖川宮威仁親王殿下御先導による我が国初の『ガソリン自動車遠乗会』が実施された。
日比谷公園を出発した宮様御一行が目的地としたのが谷保天満宮で、同地の梅林における食事会の席上において、日本初の自動車倶楽部であるACJを設立。宮様御一行は昇殿参拝後、帰途に就かれ、故障や事故もなく東京に戻られた。
現在活動しているACJ(2025年12月24日時点の会員登録数869名)は、ガソリン自動車遠乗会の103周年記念日となる2011年8月1日に再始動。由緒正しい日本最古の自動車倶楽部の理念を受け継ぎ、『最古でサイコー! に愉しいクルマ愛好家の倶楽部』を目指している。
今年の谷保天満宮旧車祭は生憎の天候となったが、世界の名車、旧車が約190台ほど参加。戦前車からスーパーカーまでが一堂に会し、初回から観覧無料となっていることもあって、師走の寒さの中、数多くの見学者が来場した。
会場を3ヵ所とした今回も多くの名車、旧車が走行
参加台数が多いこともあり、今回も会場が3つとなったが、まず谷保天満宮の境内でオープニングセレモニーがあり、ACJ是枝会長のドライブで我が国初のガソリン自動車である『タクリー号』の実動レプリカが入場。
好天であればタクリー号を模した子ども神輿も入場し、本殿の前に設置されることになっていたが、雨脚が強く、残念ながらそれはキャンセルとなった。

本降りの中、ACJ是枝会長、国立市長、神職らによる挨拶や交通安全祈願、玉串奉奠などがあり、イベントがスタートしたが、谷保天満宮が交通安全発祥の地となった経緯などを紹介する時間も雨の影響で割愛され、暖かい社務所内に場所を移して数回実施された。
谷保天満宮旧車祭は、日本自動車文化の発展、継承に寄与することを目的として開催されていることもあり、今後を担う世代が名車、旧車のディテールを間近で観察できるだけでなく、排気音を聴き、走行シーンも楽しめるようにしている。
各会場とも10時から14時までは参加車両の展示時間となるが、披露終了後に大学通りを中心とした近乗会を行うことが通例となっており、雨が上がった国立の街を戦前車やスーパーカーを含む名車、旧車がパレードランのようなスタイルで疾走した。
例年、このコンテンツを楽しみにしている見学者も多い。展示時間中に第1、第3会場間を有志のトゥクトゥクが無料シャトルとして運行したので、見学者も走行ルートに移動しやすかった。










































































































































































































