ただし20インチ・ホイールが発する盛大なノイズは無視できず、シート後方のスペース内で反響することも忘れてはならない。

クロス地のフード起因のノイズも無視できず、ルーフを閉じてもバタバタ、開いてもバタバタ……といった具合である。

■「買い」か?

おそらく買うべきではない。少なくとも私は買わない。どうしてもオープン・エアを満喫したいならば、カブリオレを買うだろう。私が愛せたのは、どうやらもっとシンプルで軽かった時代のタルガのようだ。

周囲を見渡してみると、あまりライバルが見つからない。メルセデス・ベンツSL500にしても、タルガより高級感があり上品で洗練されているが、タルガほどのドライバーズ・カーではないし、アストン・マーティンV8ロードスターにしても味わいが違う。

シボレー・コルベットにもタルガ・ルーフが組み合わされるが、911のそれと毛色が違う。

しかしただひとつ、この新型タルガは、これまでのどのタルガよりも多彩になっていることは断言できる。

(マット・ソーンダース)

ポルシェ911タルガ4 GTS

価格	£107,202(2,011万円)
最高速度	301km/h
0-100km/h加速	4.3秒
燃費	10.9km/ℓ
CO2排出量	214g/km
乾燥重量	1635kg
エンジン	水平対向6気筒3800cc
最高出力	430ps/7500rpm
最大トルク	44.9kg-m/5750rpm
ギアボックス	7速デュアル・クラッチ