完全な週末の遊び道具 ゼノス E10 R2(2) ネイキッドな体験を求めるドライバーへ より鋭く回るユニットが欲しい
公開 : 2026.10.27 18:10
経営破綻したゼノスがACカーズの経営者の元で復活。年間100台程度受注します。エンジンはボルボの2.0Lかフォードの2.3Lで、最大の強みはシャシーとステアリングとなるE10を、UK編集部が試乗しました。
最大の強みはシャシーとステアリング
遂に復活を果たした、英国ブランドのゼノス。AUTOCARでは2025年にE10 RZの試作車へ試乗し、鋭敏なレスポンスとレーシングカーさながらの操縦性を高く評価した。
今回試乗したのは、フォード・フォーカス RSにも積まれる2.3Lエコブースト・ユニットの「R2」。果たして、公道でもサーキットでも、情報量が豊かで魅力に溢れたスポーツカーに仕上がっている。最大の強みは、シャシーとステアリングにある。

足回りのしなやかさは、まるでロータス。カーブからカーブへ、ヒラヒラ舞うように高い速度を保ったまますり抜けられる。前が16インチ、後ろが17インチというトーヨー・タイヤへ残るグリップの余力を、ドライバーは明確に感じ取れる。
操縦性は、荷重移動へかなり影響を受ける印象。秘めた可能性を、ドライバーの技術で顕にしていく過程へ、強く惹き込まれずにいられない。
英国価格に見合うポテンシャル
ステアリングにパワーアシストはなく、基本的に重め。滑らかな身のこなしや、さほど高くないグリップ力と、若干一致しない操舵感には思える。それでも、サーキットを攻めるなら理に適った設定だろう。ブレーキのタッチも、以前から大幅に良くなった。
コーナーの頂点を過ぎ、アクセルペダルを一気に踏み込むと、フロントの荷重が抜けてアンダーステア。滑らかにステアリングを操り旋回し、右足の加減で出口へ姿勢を整えていくスタイルが、E10 R2との相性が良い。

ブレーキングを遅らせてコーナーへ飛び込むと、リアの挙動が乱れがち。だが重めのステアリングで、急な操舵は自然と抑えられつつ、リカバリーの余地もある。追加予定だという、リアのアンチロールバーとLSDを得れば、一層扱いやすくなるはず。
シャシーは、英国価格に見合うポテンシャルを秘め、公道でのバランスは素晴らしい。それでも、上記の2つのアイテムに加えて、調整式ダンパーとセミスリックタイヤが組まれる、サーキット・パッケージなどが用意されても良さそうだ。
よりシャープに回るユニットが欲しくなる
車重が軽いこともあり、フォード・エンジンの304psにまったく不満はなく、極めて速い。しかし、アクセル操作でコーナリングを調整できることを踏まえると、ブーストの効きは若干唐突。高域まで引っ張っても見返りは薄く、リニアさにも欠けるだろう。
中域でのトルク感もフラットで、やや粗削り感が伴う。シャシーが許容する精緻な操縦性を踏まえれば、よりシャープに吹け上がるユニットが欲しくなる。

2014年当時のE10の最高出力は、安価な方なら200馬力程度だった。2代目はベース仕様でも明らかに強力で、高速になったが、価格を正当化する上で必要ともいえた。
英国では、ケーターハム・セブンは5万ポンド(約1040万円)前後で、モーガン・プラスフォーは8万ポンド(約1664万円)前後で購入できるが、試乗したE10 R2は11万5900ポンド(約2411万円)。ポルシェ911も狙える、かなり野心的な価格帯にある。







































































































































































