もうすぐ新型登場の日産スカイライン 最終型?2026年モデル『400R』こそ昭和40年代男に響く【日本版編集長コラム#93】

公開 : 2026.08.02 12:05

白眉はやはり『VR30DDTT』

さて、久しぶりに乗ることになったスカイラインだが、まずはワンガンブルーのボディカラーでテンションが上がってしまった。当コラム#80で『ワンガンブルーの日産フェアレディZに乗りたくて』と題しているほど、好きな系統の色だからだ。

コクピットに座ると、昨今のSUV、ミニバン取材に慣れた身体には、低くコンパクトに感じるボディサイズが心地よい。参考までに全長4810mm、全幅1820mm、全高1440mmで、車両重量は1760kgとなっている。

3LのV型6気筒ツインターボである『VR30DDTT』は304ps版と、こちらの405ps版を用意する。
3LのV型6気筒ツインターボである『VR30DDTT』は304ps版と、こちらの405ps版を用意する。    平井大介

現行型スカイラインの白眉は、やはり今どき電動化されていないVR30DDTTと呼ばれる3LのV型6気筒ツインターボだろう。この400Rの最高出力は405ps/6400rpm、最大トルクは48.4kg-m/1600-5200rpmとなり、7速ATを組み合わせる。駆動方式はFRだ。

そのエンジン音やエキゾーストノートを始めとするフィーリングは、とにかく気持ちがいい。ドライブモードをスポーツやスポーツ+にして調子に乗って楽しんでいたら、みるみるガソリンが減って笑ってしまったほど。

足まわりは硬さもありつつ不快さはなく、セッティングが旨いなあとその熟成度に感心。コーナリングの気持ちよさは、4輪個別にブレーキをかけるインテリジェントトレースコントロールがいい仕事をしているようだ。

新車で購入できることに歓迎の意

2014年導入当初は違和感のあったバイワイヤ式のダイレクトアダプティブステアリングも、すっかり意識させないレベルになった。さすがにシャシーまわりの剛性が低く感じるのは、年代を考えれば当然だろう。

室内のインターフェイスも古さを隠せない。メーターデザインは普通だし、足踏み式のサイドブレーキは発見するまでに時間がかかったし、立派なシフトノブの向こうには灰皿! もあるではないか。だからといって、それらは古臭いわけでなく、逆にこれを新車で購入できることに歓迎の意を表したくなる。

SUV、ミニバン、そして電動車全盛の昨今こそ、この『400R』が響くに違いない。
SUV、ミニバン、そして電動車全盛の昨今こそ、この『400R』が響くに違いない。    平井大介

確かに丸形テールランプではなく、V35型以降はスカイラインじゃない! という意見もあるだろう(現在はそう見せてはいるが)。しかし、かつてスカイラインに憧れた方であれば、SUV、ミニバン、そして電動車全盛の昨今こそ、この400R、あるいは400Rリミテッドが響くに違いない。かくいう筆者もそのひとりだ。気になっている方は騙されたと思って、ぜひ一度乗ってみて欲しい。

次期スカイラインが話題になるのは、約13年間こうして作り続けてきたからだ。そして最近の日産車の仕上がりから想像すると、新型には相当期待できると思っている。しかし、必ずしも新しいことが是ではなことを、最終形となる可能性もある2026年モデルの『400R』が教えてくれたのであった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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