シートベルト、正しく使用していますか? 赤外線技術で誤装着を防ぐ新技術『インフラレッドベルト』発表 ZFライフテックが開発
公開 : 2026.10.26 17:25
部品サプライヤーのZFライフテックは、シートベルトの正しい着用を促す新技術「インフラレッドベルト」を発表しました。赤外線シグネチャーを内蔵し、車内カメラで正しく装着されているかを確認できるようになります。
車内カメラと赤外線で誤装着を検知
欧州連合(EU)は車内の安全性に関する規制を強化している。7月7日以降、すべての新車には、ドライバーの疲労や注意散漫を監視するカメラベースのシステムの搭載が義務付けられている。安全試験機関のユーロNCAPも、ドライバーの注意力監視に加え、実使用環境における拘束装置(シートベルトなど)の有効性に着目している。
こうした状況を踏まえ、部品サプライヤーのZFライフテックは『インフラレッドベルト(赤外線ベルト)』と呼ばれる新技術を開発した。これにより、車内カメラを用いて、シートベルトが正しく装着されているかどうかを明確に判断できるようになる。

従来、シートベルトのバックルは、タングプレート(固定用の金具)が挿し込まれているかどうかを検知し、挿し込まれていない場合は警告を発するよう設計されている。しかし、それだけではシートベルトが安全に、あるいはそもそも着用されているかを識別することはできない。
同様に、従来のRGBカメラにも限界がある。光の反射や背景色によっては、シートベルトの経路を正しく検知することが難しい場合がある。ZFライフテックの発表によると、インフラレッドベルトは特殊素材と赤外線カメラの組み合わせにより、この問題を解決できたという。
衣服や照明などの影響も受けにくい
同社のインフラレッドベルトは、特定のスペクトル特性を持つ糸を使用することで、赤外線カメラで明確に識別できる光シグネチャーを生み出す。対応するカメラは素材の反射率や光吸収率の違いを検知できるため、車内の照明条件が悪くても、シートベルトは衣服、肌、シート表皮から際立って見える。その結果、安定した高コントラストの画像が得られる。
赤外線カメラの重要な利点の1つは、着用者の身体に沿ったシートベルトの経路を確認できる点だ。これに基づき、高度なアルゴリズムを用いて、シートベルトが肩の上に正しく安全に装着されているか、あるいは腕の下や背中の後ろなど危険な位置に装着されていないかを判断できる。

ZFライフテックは、インフラレッドベルトの特殊な素材特性と赤外線検知機能の組み合わせによって、実走行条件下において乗員の安全性を確認することができると主張している。また、同社によると、シートベルトの誤使用を通常の視覚・聴覚による警告を通じてドライバーに知らせるというユーロNCAPの要件も満たしているという。
欧州では今後、この種の技術やドライバー注意監視機能に加え、ユーロNCAPの『Vision 2030ロードマップ』計画の一環として、乗員監視機能のさらなる強化が進むと見込まれている。
ZFライフテックは、すべての座席で機能するようインフラレッドを設計したという。量産は8月から開始されている。









































