「スクリーンのセンチメートル競争はナンセンス」 アルファ・ロメオ、画面サイズの競争から脱却へ デザイナーが語る理想のインテリアとは

公開 : 2026.10.26 07:45

アルファ・ロメオのデザイン責任者アレハンドロ・メソネロ=ロマノス氏は、車内に搭載するスクリーンのサイズ競争から脱却したい考えを示しました。最新のコンセプトカー『クオーレロッソ』ではシンプルなデザインが特徴です。

大画面はやがて時代遅れに?

アルファ・ロメオのデザイン責任者によると、先日公開されたコンセプトカー『クオーレロッソ』は、車内スクリーンの画面サイズを巡る「センチメートル競争」から脱却するという同社の姿勢を体現しているという。

クオーレロッソは10月12日開幕のパリ・モーターショーで一般公開され、デジタルディスプレイを最小限に抑えたシンプルなインテリアなど、次世代車に採用されるデザイン要素を垣間見せている。

アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト
アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト    アルファ・ロメオ

「スクリーンはなくしましょう」とアレハンドロ・メソネロ=ロマノス氏はAUTOCARに語った。「わたし達は空白を求めていました。車内に座っている時はスクリーンも悪くないのですが、運転中はそうは思えません」

「スクリーンを巡る一種のセンチメートル競争が繰り広げられていますが、わたしにとってはまったくナンセンスです。スクリーンはどんどん巨大化しています。ダッシュボードのデザインまでスクリーンに委ねているようなものです」

「数年もすれば、こうしたスクリーンは時代遅れになり、古くなり、コストのかかる存在になるでしょう」

「スクリーンに表示したものは、他の場所に表示できなくなります。わたしはむしろ、他の場所に表示したいのです」

重要な情報のみを表示したい

クオーレロッソでは、アルファ・ロメオのお馴染みの計器盤デザイン「カンノッキアーレ」に新たな解釈を加えている。2つの円形スクリーンが合体して1つになり、最も重要な運転情報のみを表示することができるのだ。

メソネロ=ロマノス氏は、この分割型の計器盤によりさらなる柔軟性が生まれ、従来のセンタータッチスクリーンが不要になる可能性があると述べた。例えば、2つの円形ディスプレイのうち片方をカーナビの表示に、もう片方を各種計器類の表示に割り当てることができる。

アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト
アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト    アルファ・ロメオ

「インフォテインメント・スクリーンは欲しいですが、常に表示させておきたいわけではありません。だから隠しておきたいのです」とメソネロ=ロマノス氏は語った。

「大画面を望む人が大勢いることは承知していますが、それならアルファ・ロメオを買わずに、他のクルマを買えばいいのです」

「わたし達と同じように考える人は世の中にたくさんいるはずです。たくさんの人が、この体験に満足してくれるでしょう」

カンノッキアーレだけを頼りに走る

クオーレロッソのインテリアでもう1つ重要な点が、「マグマ」と呼ばれるセンターコンソールだ。エアコン操作などの主要な機能のための物理的なボタンやダイヤル、スイッチが備わっているが、上部には小さなプロジェクションが配置されており、上部のダイヤルで選択した二次的な機能(再生中の楽曲やナビゲーションなど)が表示される。これはハプティック(触覚フィードバック付き)タッチコントロールを使って調整できる。

「全体がスクリーンですが、(従来の)スクリーンとは異なります。これは物理的な操作を補助するもので、一部は携帯電話のように本格的なスクリーンのような役割を果たしています。表面には目立たないフィルムが貼られており、必要な時は透過して見ることができますが、必要ないときは隠したり、オフにしたりすることもできます」

アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト
アルファ・ロメオ・クオーレロッソ・コンセプト    アルファ・ロメオ

「夜、赤く光るカンノッキアーレだけを頼りに、他には何も点けずに運転するのがわたしの夢です」とメソネロ=ロマノス氏は語っている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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