30周年を迎えた、『ルノー・スポール』始まりの1台 フロントウインドウもエアコンもないストイックマシン『スピダー』を新車から所有!

公開 : 2026.10.25 11:45

アルピーヌA110と比較してスピダーを選択

ところで、なぜA110ではなくスピダーを購入したのだろうか?

「A110は1960年代から1970年代のクルマですから、部品に関しても心配ですし、エンジンが快調なクルマが少なかったんです。A110は歴代ラリーカーの系譜を受け継いでいますが、スピダーは(当時のルノー・スポールのゼネラルディレクターである)クリスチャン・コンツェンさんの思いが詰まった、そしてルノー・スポール初の市販車ですから、ここから歴史を繋いでいくことができればと思い、スピダーに決めました」

会場ではスピダーによるパレードランも行われた。
会場ではスピダーによるパレードランも行われた。    内田俊一

続いて、実際に購入してみた印象を聞いてみた。

「リアミッドシップですから、まずそこに魅力がありますよね。これまでFFに乗り続けてきたので、挙動の違いがすごくわかります。アクセルを踏み続けていないと、少しピーキーな動きをするんです。運転席あたりに前後バランスの中心があるので、サーキットなどのコーナーで堪えきれずにアクセルを安易に戻すと、そこを起点にコマのようにくるっと回ってしまいます。

そういったところも含めてFFと違う乗り方を習得するにつれ、そんな挙動も魅力に感じています。フロントにエンジンがないので前方が軽いんです。だからコーナーのライントレースがしやすく、かなり突っ込んでいけます」

現在は普段の通勤の足としてGRヤリスも所有し、その違いも楽しんでおり、どんな時でも走りを忘れない様子が伺える。

「もう30年経ってパーツも手に入らなくなってきていますが、仲間たちと情報交換をしながら、スペアパーツも自分たちで作ったり、共用パーツが多いので、そのクルマ達からかき集めたりしています。

もちろん困っている人たちにはそこから供給したり、逆に受けたりを繰り返しながら、40年、50年と歴史を刻んでいければと思います」

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

Google検索で『AUTOCAR JAPAN』の記事を見つけやすくする方法

人気記事