放置されていた1999年式『ルノー・トゥインゴ』をラリー仕様に改造 サバイバルキットも搭載、10日間の専用ラリーに参加
公開 : 2026.05.21 17:25
英国在住のエリック・トロエストラーさんは、フランスで放置されていた初代ルノー・トゥインゴを友人から引き取り、ラリー仕様に改造。兄弟の助けを借りながら足回りを強化し、修理キットなどを装備しました。
きっかけは自動車雑誌の記事
昨年3月のある朝、英国ロンドン在住のフランス人、エリック・トロエストラーさんは、お風呂に浸かりながら自動車雑誌を読んでいた。そこには、ルノーの初代『トゥインゴ』を対象とした年次ラリー「トゥインゴ・レイド」についての記事が載っていた。
少し意外なことに、彼は「面白そうでしたが、トゥインゴは持っていませんでしたし、運転したこともありませんでした」と語っている。

しかし、運命とは往々にして最も思いがけない時に訪れるものだ。1週間後、エリックさんはフランスに住む大学の旧友と電話で話していたところ、驚くべき事実を明かされた。
「友人は最近家を買ったんですが、そこに6年間も放置されていたルノー・トゥインゴが付いてきたのだと教えてくれました」
「1999年式の初代モデルでした。彼は300ユーロ(約5万5000円)で売ろうとしていたのですが、トゥインゴ・レイドの話を聞くと、『35年来の付き合いだから、君にあげるよ』と言ってくれたんです。言葉を失いましたよ!」
エンジンはそのまま、足回り強化
雑誌の記事に触発されたエリックさんは、すぐにこの車両を今年のトゥインゴ・レイドに出場させることを決めた。トゥインゴ・レイドはスペイン北部からモロッコのマラケシュまで10日間かけて走破するアドベンチャーレースだ。2月末にスタートし、約450台のトゥインゴが参加した。
もちろん準備は必要だったが、幸いにもエリックさんの弟はメカニックの腕に自信があり、ラリー・レイド仕様に近い形に改造することを快諾してくれた。

「弟が手伝ってくれると約束してくれたのも、またとない幸運でした。トゥインゴの1149ccエンジンはシンプルで信頼性が高いため、弟はそこを心配せず、パワーアップする手間を省きました。車体の状態も良好だったため、代わりに改造に注力したんです」
「例えば、フロントとリアにバッシュプレートを取り付け、サスペンションをフロントで5cm、リアで6cm上げました。13インチのホイールを14インチに交換し、サイドウォールが強化されたバン用オールシーズンタイヤを装着しました」
2台目の購入も検討中?
プロジェクトにすっかりのめり込んだエリックさんの弟は、さらに後部座席を取り外し、広くなったトランクに2本のスペアタイヤを並べて収納したほか、消火器2本と各種サバイバル装備も積み込んだ。また、トランクの床下に隠し収納スペースを設け、その中にはエリックさんとコ・ドライバーのアダム・ホワイトさんがレースで必要とする工具やスペアパーツを収納した。
さらにトランク内には、夜間の修理に備えて強力な補助照明も設置した。ルーフには燃料と飲料水のジェリカン用ラックを取り付け、そこにも強力なプロジェクターライトが装備されている。エリックさんはこの仕上がりには大満足のご様子だ。

「忘れ去られたトゥインゴが、わずか数か月でラリー参戦車に! 信じられないことですし、この冒険が本当に楽しみです。トゥインゴは200万台以上が生産され、フランスでは今でも非常に人気があります。フランス人として、自分のトゥインゴでラリーに出場できるのは素晴らしいことだと思います」
彼はすでに2台目のトゥインゴの購入を見据えており、運が良ければ、弟を説得してクリオRS 182のエンジンを搭載し、トゥインゴ・カップに出場させるつもりだ。
「2台とも他の人に貸し出して、みんなにも楽しんでもらう計画です」とエリックさんは言う。









































