シャープな線構成にしたフロント・エンドとサイド・プロフィールは写真で見るよりも目立つ。リアはフロントほど独特ではないが、まぁこれはドイツ勢を意識したのだろう。

キャビンは、一回り大きいXFと、二回り大きいXJと似通った雰囲気。もちろんXF／XJほど豪奢ではないが、あらゆるパーツをコンパクトでスマートにすることによってXEならではのキャラクターを見出している。

ドライバーズ・シート周辺の環境はゴージャスというよりもむしろ居心地はいいといったところ。シート・ポジションがわずかに高く、ルーフも寝そべっているため背の高いドライバーにとってはやや窮屈に感じるかも。

ただ、あくまで居心地のいいタイト感であって、なにも四肢の動きを制限するほどではないので安心されたい。

後席は、長身の人ならばやや窮屈に感じる可能性が高いが、このセグメントの環境としては標準的。荷室容量はアウディA4やBMW 3シリーズと大きく変わらない。

使用する内装材のチョイスは適切であり、仕上げも美しい。高級感が重要視されるこのセグメントにおいては、十分な完成度といえるはずだ。

細かく見ていくと、テスト車両に組み合わされる黒いプラスティックとレザーにもう少し手間を加えてもいいのではないかとも思える。あるいは2トーンを積極的に採用するなどすれば、より軽やかで見た目にも優れるキャビンになりそうだと感じた。いかがだろうか?