■どんな感じ?

GLCがベースとするのは、Cクラスのプラットフォームを延長したもの。インテリアもCクラスと共通するところが多く、結果的に7.0インチの軽快に動作するスクリーンを中心としたスタイリッシュな設計となる。

いかにも張りのあるシートは標準の段階からあらゆる部分が調整でき、後席スペースは2名のパッセンジャーを不快な思いをさせずに収容できる。後席は3ピースに分割でき、電動テールゲートも標準となる。

トランクの開口部は大きく、リップが低いため荷物を持ちあげる際に泣かされることもない。容量は550ℓ。BMW X3とくらべてもまったく遜色ない。

アイドリング時のエンジンは、ささやかにブルブルといっているだけ。回転数を増すと、かなりうるさくなるがザラザラとした嫌な感覚はない。ターボ・ラグはミニマル。2000rpmを超えると5000rpmまで安定感ある力づよさで車体を前に押しすすめる。

9速のオートマティック(これしか設定がない)の仕事も淡々としていながらもスムーズ。倹約家専用のエコ・モードであれば、エンジンの回転数を最低限に保ちながら静かに落ち着いて変速をしていく。

平穏さを台無しにするのがカチコチのサスだ。凹凸を越えるたびにドスンと衝撃を伝えてくる。20インチのオプション・ホイールも、誰も望まぬハードボイルドな乗り心地を増幅させているように思える。