もちろんきちんと回してやると、あっという間にスピードをあげることができるのだが、オプションのDCTが、諸元と比較して体感的な遅さを感じさせる。燃費のために次々とギアを変えていくのだ。その結果、キックダウンに不要な時間がかかってしまう。

パッセンジャー・シートに座ったときの方が印象はいい。マテリアルはいかにも現代的だし、窮屈だとも感じない。ポジションはドライバーズ・シートもパッセンジャー・シートも良好だ。長旅でも疲れを知らない。

後席と荷室は、同クラスのコンペティターには敵わないが、これは日ごろの使用方法と相談するしかない。

■「買い」か?

CO2排出量が少なく燃費がいい。ただし英国仕様はナビやDABラジオが標準ではない。よって決して安い買い物ではない。

AMG A45となれば話は別だが、ミドル・レンジのディーゼルにスポーツ・シャシーを組み合わせないとくれば、ほかにも見るべくモデルはある。

アウディA3にBMW 1シリーズ、VWゴルフの方が、理にかなったプロダクトだと考える。

メルセデス・ベンツA220dスポーツ7G-DCTオートマティック

価格	£25,660(401万円)
最高速度	209km/h
0-100km/h加速	8.8秒
燃費	26.3km/ℓ
CO2排出量	103g/km
乾燥重量	1485kg
エンジン	直列4気筒2143ccターボ・ディーゼル
最高出力	136ps/3200-4000rpm
最大トルク	30.6kg-m/1400-3000rpm
ギアボックス	7速デュアル・クラッチ