メルセデス・ベンツ新型『Aクラス』2028年導入へ 廃止計画は撤回 ハイブリッドとEV展開、ハッチバック形状は維持 

公開 : 2026.03.24 07:05

メルセデス・ベンツのエントリーモデルである『Aクラス』は、2028年にフルモデルチェンジを受けて5代目へと生まれ変わる予定です。アウディA2などに対抗しつつ、従来のハッチバックボディを維持する方針です。

Aクラス廃止は撤回 5代目へ

メルセデス・ベンツのコンパクトカー『Aクラス』は2028年にフルモデルチェンジを受けて5代目へと移行し、ハイブリッドおよびフル電動パワートレインを搭載しつつ、ハッチバックのスタイリングを維持する。AUTOCARの取材で明らかになった。

当初、内燃機関モデルのラインナップを整理し、より高級で利益率の高いモデルに注力するため、現行モデルは2025年に廃止される計画だった。

現行Aクラス(画像)は2028年まで生産継続される。
現行Aクラス(画像)は2028年まで生産継続される。

しかし、EVモデルの需要が予想を下回ったため、メルセデス・ベンツは現行モデルの生産を少なくとも2028年まで延長することになった。そしてAUTOCAR UK編集部が今回確認したところによると、2028年には、最近発売された『CLA』とプラットフォームを共有する、まったく新しい世代のAクラスが登場する予定だ。

新型はハッチバックボディを継承するが、EVモデルの搭載バッテリーによる車高増のため、運転席の位置はやや高くなる。しかし、関係者によれば、これはクロスオーバーではなく、ここ数か月間盛んに噂されていたミニバン(MPV)スタイルへの転換にもあたらないという。

ハッチバックボディは継承

ミニバンになるのではないかという噂は、アウディが新型A2 eトロンを開発中であることから浮上したものだ。新型A2 eトロンは従来のA1とQ2の間接的な後継車となり、初代A2と同じワンボックス形状を採用する予定だ。

メルセデス・ベンツは5代目Aクラスで、2000年代初頭のモデルと同じくワンボックス形状にする計画だとする見方もあった。しかし、この噂は当社の内部関係者によって否定されている。

Aクラスのライバルとなるアウディ新型『A2 eトロン』のシルエット画像
Aクラスのライバルとなるアウディ新型『A2 eトロン』のシルエット画像    アウディ

関係者はAUTOCARに対し、「当社はGLAというコンパクトクロスオーバーを擁しています。以前にはBクラスでコンパクトミニバン市場にも参入していました。しかし、GLAとGLBの導入により、コンパクトなサイズと高いシートポジションを求めるお客様に対し、はるかに現代的な選択肢を提供できるようになりました」と説明した。

参考までに、初代Aクラスは1997年にミニバンスタイルのBセグメント車として発売されたが、2012年にはBMWの1シリーズに対抗するため、Cセグメント・ハッチバックへと発展を遂げた。

Bクラスのユーザー層にもアピール

新型Aクラスのデザインは、「フォルムは伝統的だが、ディテールはモダン」と評されている。開発事情に詳しい関係者によると、ハッチバックの外観を根本的に変えるのではなく、進化させることを目指しているという。

このデザインは、メルセデス・ベンツの長年のデザイン責任者であるゴードン・ワグナー氏が1月末に退任する前に決定されたものだ。

着座位置は従来よりも少し高くなるようだ。(画像は従来型Aクラス・セダン)
着座位置は従来よりも少し高くなるようだ。(画像は従来型Aクラス・セダン)

EVの車高の高さを目立たなくするため、今後のすべてのAクラスモデルの最低地上高を引き上げることが検討されている。また、フェンダー部分に控えめなボディクラッディングを採用する案も浮上している。

車高を変更すれば、必然的に前後席のシートポジションにも影響が及ぶ。複数の情報筋はAUTOCARに対し、この点を優先事項の1つとしていると語った。これは、顧客からのフィードバックと、変化する購入者層の予想に基づいているという。

乗り降りのしやすさと視界の改善も、主要な目標として挙げられている。これは、現在の若い購入者層だけでなく、2022年に生産終了したBクラスを以前選んでいた年配の層にもアピールすることを意図したものだ。Bクラスは長年、コンパクトなサイズでありながら、より直立したドライビングポジションを求める層に対応してきた。

ただし、情報筋は新型Aクラスがクロスオーバーにはならないと断言し、車高が上がっても、ハッチバックらしいドライビングポジションを維持するとしている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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