ドライバーを鼓舞させるようなことはほとんどない。別に動きが遅いわけでもグリップに欠けるわけでもないのだが、エンターテイメントとは無縁なのだ。

ステア・フィールが元凶であり、コーナリング時にクルマと一体になっている感覚は皆無だ。抵抗の強さも急激に変わる。漠然とした一貫性に欠けるシロモノだ。

このクラスではフォルクスワーゲン・パサートやフォード・モンデオをはじめ、なめらかな乗り味を得意とするクルマが多いのだが、オプティマは不合格。

なめらかな路面であるにもかかわらず、車体は落ち着かず、常にふわふわとしている。ロード・ノイズや振動は派手。高速巡航時、エンジンは静かだが、アクセルを強く踏むとガヤガヤと騒音が耳を刺激する始末である。

■「買い」か?

お話にならないライドに耐えられるのであればいいだろう。少なくとも見た目はいいし、装備も充実しているのだから。それに車内は広い。

ただ、先にも書いたとおり、乗り心地やノイズ、ヴァイブレーションは大幅に改善する必要がある。もっと他にいいクルマがある。

キア・オプティマ1.7 CRDiエコ3マニュアル

価格	£23,495(378万円)
最高速度	195km/h
0-100km/h加速	9.7秒
燃費	23.8km/ℓ
CO2排出量	110g/km
乾燥重量	1705kg
エンジン	直列4気筒1685ccディーゼル
最高出力	141ps
最大トルク	34.7kg-m
ギアボックス	6速マニュアル