ステランティスがデザイン部門再編 シトロエンのピエール・ルクレール氏がオペルへ移籍 後任に元ルノーのデザイナー抜擢

公開 : 2026.11.05 17:05

シトロエンのデザイン責任者ピエール・ルクレール氏が、オペル/ヴォグゾールへ移籍することが明らかに。その後任として、ルノー・トゥインゴなどを手掛けたサンディープ・バンブラ氏がシトロエンとDSのトップに就任します。

ブランド体制一新、デザイナーも入れ替え

ステランティスの欧州デザインチームで大規模な再編が進められている。その一環として、シトロエンのピエール・ルクレール氏がオペル/ヴォグゾールへ移籍することが明らかになった。シトロエンでの後任には、数々のコンセプトカーを手掛けたルノーのサンディープ・バンブラ氏が就任する。

情報筋によると、ステランティス・ヨーロッパのデザイン担当副社長ジル・ヴィダル氏は、シトロエン、DS、オペル/ヴォグゾールの各スタジオの新たな経営体制を発表する準備を進めているという。

シトロエンの現デザイン責任者、ピエール・ルクレール氏
シトロエンの現デザイン責任者、ピエール・ルクレール氏

この動きは、オペル/ヴォグゾールに24年間在籍した現デザイン責任者のマーク・アダムス氏の退任に伴うものだ。後任となるベルギー出身のルクレール氏は、8年間にわたりシトロエンのデザイン部門を率いており、直近では『2CVコンセプト』を手掛けた。

ルクレール氏と入れ替わる形で、元ルノーのサンディープ・バンブラ氏がシトロエンとDSのデザイン責任者に就任する。これにより、両ブランドのデザイン業務は統合され、DSの現デザイン責任者ティエリー・メトロズ氏は同ブランドを離れる。

バンブラ氏は以前、ルノー在籍時にヴィダル氏の部下として働いていた。当時、先進デザイン担当者として、ブランドのイメージを形作る数々のショーカーのデザインにおいて主導的な役割を果たした。

シトロエンとDSのデザイン部門、再統合へ

ヴィダル氏は2025年10月にステランティスに入社。2026年5月に発表された「FaSTLAne」計画の一環として、主に欧州ブランドのデザイン戦略の策定に注力してきた。

9月8日、ステランティスはグザビエ・シャルドン氏をトップとするシトロエンとDSの共同経営体制を発表した。マーケティング、広報、製品企画、価格設定などが両ブランドで共有されることになっており、今回、デザイン部門もこれに続く形となった。

サンディープ・バンブラ氏はルノーで数多くのモデルに携わってきた。
サンディープ・バンブラ氏はルノーで数多くのモデルに携わってきた。

10月のパリ・モーターショーの準備が本格化する中、ヴィダル氏は発表予定の9台のコンセプトカーの広報活動に集中し、新体制に関する公式発表をショー終了後まで延期することを決定した。

ルノー時代にヴィダル氏と共に働いたバンブラ氏は、新型トゥインゴのデザインに携わった功績があり、ルノーのデザイン責任者としてヴィダル氏の後任候補の1人だった。しかし、ルノーは元メルセデス・ベンツおよびPSAのデザイナーであるアレクサンドル・マルヴァル氏を選んだ。その後、バンブラ氏は2026年4月にステランティスにデザイン戦略担当副社長として入社した。

ルノーのデザインスタジオに在籍した5年間で、バンブラ氏は、高性能ハッチバックのR5ターボ3E、ルノー4の前身となった4Everトロフィー・コンセプト、未来的なエンブレム・コンセプトやセニック・ビジョン、そして空力性能を追求したシングルシーターの実験車両フィランテの設計において重要な役割を担った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の英国の自動車雑誌『AUTOCAR』(1895年創刊)。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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