■「買い」か?

前項では、褒めるべく点を書き連ねたが、みずからのお金を投じるならばスコダ・スパーブを選ぶ。パサートよりも実用的だし、装備も豊富。さらに安く買うことができるうえ、運転を楽しめることが理由だ。

もしパサートのクラシカルな内装が欲しいのであれば、1.6 TDI SE(標準グレード)の方を勧める。これならば自動ライト／ワイパー、パーキング・センサー、電動シート調整機能(運転席)、クルーズ・コントロール、自動エマージェンシー・ブレーキングがついてくる。

月々の、カンパニーカー税が£15(2千円)安くなるか、買う時に£70(1万1千円)安く済むかと問われれば、どんな人でもまちがいなく前者、つまり1.6 TDI SE(標準グレード)の方が選ぶだろう。燃費もさほど大きくは変わらない。それに、もっとやわらかい乗り心地まで手に入る。

パサート・ブルーモーションは数値上では一流のエグゼクティブ・サルーンであることは間違いない。それに内装も上質である。ただ、もっと安く、もっと実用的で、経済性もさほど劣らないライバルも他にある。これが評価を大きくわけることになるだろう。

フォルクスワーゲン・パサート1.6TDIブルーモーション

価格	£23,350(377万円)
最高速度	209km/h
0-100km/h加速	10.8秒
燃費	27.0km/ℓ
CO2排出量	95g/km
乾燥重量	1474kg
エンジン	直列4気筒1598ccディーゼル
最高出力	120ps/3600-4000rpm
最大トルク	25.6kg-m/1750-3500rpm
ギアボックス	6速マニュアル