ピュリストのための911ではないが、毎日使用する ‘元’ ピュリストにはうってつけのクルマ。なかでもPDKとの組みあわせは、最上の選択だといえる。

■どんなクルマ?

ベーシック・モデルでさえターボによる加給を受けることになってから、われわれAUTOCARは、すでにあらゆるモデルのテストをおこなってきた。

しかしPDKのカレラ4S(4WDのカレラでも高価な方)を英国でテストするのは今回がはじめてである。

カレラ4、カレラ4S、ターボ、ターボSは必然的に4WDになるのだが、4S×PDKという組みあわせは日常の環境を考えるともっともポピュラーになるはずだ。

■どんな感じ?

恐ろしく速い。それもさしたる努力なしに速いのだからなおのこと恐ろしい。2つのターボを組みあわせるフラット6は2000rpmを超えたあたりから、レッドラインまで幹の太い加速をもたらしてくれるのだ。

ターボ・ラグはある。それにパワーの立ちあがりかたも自然吸気の方がナチュラルだが、柔軟なユニットであることは間違いがなく、高回転域でもまったくもって息絶えないところが魅力だ。

いつも気持ちを張って運転をするわけではないのは、ほとんどのドライバーも同じだろうが、そんな時に活躍するPDKの完成度も極めて高い。