ツイステッドT40s

公開 : 2016.04.13 23:45

俗にいうスポーツ・モードはないが、最初からスポーツ・モードのようなものなので、特に必要ないと感じる。逆にいえば、わざわざノーマル・モードにしなくたって、最初から注目をあつめるクルマなのである。

けれど、いざ一般道に滑りこんでも、乗り心地が悪いなどと感じることは1度もない。それどころかノーマルのディフェンダー(特に90)よりやわらかいと感じる。

かなり劣悪なくぼみを踏むと、ドスンと衝撃が伝わってくるものの、セカンダリー・ライドまで足を引っ張ることはなく、決して嫌な気持ちにはならない。ブレーキ・フィールは踏みはじめが少しだけ漠然としているが、さらに踏みこめば、極めてナチュラルである。

ステアリングはセンター付近があいまいな印象だが、そこから数度切りこむだけで気にならなくなる。もちろん依然としてスローでヘビーだが、サスペンションが手助けするおかげで、回頭が遅れがちになるといったベーシックなディフェンダーの欠点は見受けられない。たしかにドライバーズカーではない。それに高速域の風切り音は盛大だ。しかし嫌いになる理由はほとんどない。インテリアの質感もそう感じさせるのだろう。

■「買い」か?

値段に正当性を求めることはやめが方がいいが、基準車よりもよくなったハンドリング、乗り心地、ビスポーク製品のよさを味わうには最適なクルマである。

もし私に迷わずに購入できるだけのキャッシュがあれば買うか? もちろんそうするだろう。