フィアット・ティーポ1.4

公開 : 2016.05.06 23:40  更新 : 2017.05.29 18:51

中回転域ではたくましい音を放つが、トップ・エンドではやや息切れしやすい傾向にある。1.6ℓディーゼルに比べると、1.4ℓガソリンの方が数値上ではわずかに速いようだが、市街地ではトルクの差を感じる。

そのうえディーゼルは公表燃費/CO2エミッションともに優れている。車重は多くのライバルよりわずかに軽い。ヘアピンはステアリングを引っ掻き回さずとも簡単にこなせる。ただ手元に伝わる感触は味わいに欠ける。

ティーポが光るのはクルーズ時だ。エンジン音は遠くでかすかに聞こえるバックグラウンド音にすぎず、乗り心地も往々にして快適だ。やや硬質な感もするが、これに関しては英国の道を走らせて最終的な判断を下したい。

室内スペースは前後ともに広々としている。前席の環境は、理想状態を見つけるのが簡単。後席も、180cmを超える人にとっても足元にゆとりがある。頭上に関しては限りがあるが、だからといって頭が常に天井に当たるほどではない。一方、座面形状はもう少し見なおしてほしい。このままではやや形状が奇妙だ。またバック・レストも硬い。長距離だと、気づかぬうちに次第に疲れてくるはずである。

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