ポルシェ・パナメーラ・プロトタイプ(助手席インプレッション)

公開 : 2016.05.27 23:40  更新 : 2017.05.29 19:04

またパッセンジャー・スペースも大きくなった。ヒップ・ポイントを下げ、ホイールベースをわずかに拡大したことが理由である。外観を考慮してルーフ後端は低められているが、そのぶん後席のヒップ・ポイントも下げられているから窮屈だとは感じない。

後席へのアクセスも簡単になった。これまでのパナメーラのオーナーならば、確実にありがたく感じるはずだ。目に見える部分の質感もこれまでのパナメーラより遥かによくなっている。さらにエアコンの風速を最大にしても音が静かになっていたり、ロード・ノイズが小さくなっているなど静粛性も増している。

「パナメーラは、あいかわらずニッチ・カテゴリーにいますが、それこそ、われわれが望む土俵なのです」とドールナーはいう。彼らが目指したことが、きちんと形になった。そんなパナメーラは、相変わらず速く、効率的で、なおかつ優れた洗練性を実現していた。

ポルシェの今後は?

「われわれは戦うべくあらたな場所を探している最中です」とガーノット・ドールナーはいう。パナメーラが用いるMSBプラットフォームを用いるほかのクルマについて質問した際の彼の言葉である。ほかのクルマと聞いてピンときた向きもあるかもしれないが、たとえば2012年のパリ・モーターショーにデビューしたシューティングブレーク・タイプのスポーツ・ツーリズモなどのことである。

さらにMSBプラットフォームの柔軟性を考えると、パナメーラのロング・ホイールベース版だって、可能性は大いにあるし、あるいは928のリプレイスメント・モデルだって可能性は無きにしもあらずだ。これらのようなプロジェクトは、ポルシェが忙しき開発スケジュールのなかで、いかに時間を生みだせるかにかかっている。市場の要望さえあれば、コンバーチブルのスピンオフ・モデルも考えられるだろう。



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