スペインはアラゴンのモーターランド・スピードウェイでは、とうていSVRの能力のすべてを引きだすことはできなかったが、それでも楽に290km/hに到達できたことはわたしが保証する。

また、スペシャル・ビークル・オペレーションズが目指した、スタビリティの向上に関しても高いレベルで実現できていると感じている。もっとも安定し、動的に洗練されているといっても過言ではない。

具体的には、一般道における、ステアリング・ペダルからの入力に対し、ボディの動きがよりタイトになった。しかし、むやみにサスを引き締め、補強材をいれた結果のタイトさではないのである。

フロントのアンチ・ロールバーは、むしろわずかにソフト方向に仕立てられ、その代わりにリアを引き締めた。ステアリングを切ればキュッと鼻先の向きを変えるものの、そこからの小さなインプットを受けいれることができるだけの余裕も見て取れるのだ。