サーブの復活の道が閉ざされる

公開 : 2016.06.23 04:40  更新 : 2017.11.25 16:23

  • ウルサーブ

  • サーブ96

  • サーブ99ターボ

  • サーブ9000

  • サーブ9-3

  • サーブ9-5

  • サーブ9-Xコンセプト

  • サーブ・エアロ-Xコンセプト

  • サーブ・フェニックス・コンセプト

現在、サーブの自動車におけるブランド・ネームを保持している親会社NEVS(ナショナル・エレクトリック・ビークルズ・スウェーデン)が、今後もサーブのブランド名を使用しないことを決定。サーブのネーミングの自動車の復活の道が完全に閉ざされたことになる。

自動車産業以外のサーブは、つまりサーブ・オートモービルを2000年にGMに売却したサーブABは、航空機産業に携わる会社として現在も存続している。

サーブ・オートモービルは、1990年にGMの資本を受け入れ、2000年からは完全にGMの子会社となり、2010年にはオランダのスパイカー・カーズの傘下となった。更に2011年2月に社名をスウェディッシュ・オートモービル(SWAN)としアメリカの投資会社の所有となったが、2011年に12月に正式に破産した。更に、2012年8月に中国の投資家が率いるNEVSがサーブ・ブランドを取得した経緯がある。

このNEVSの下、サーブのネーミングは復活し、2014年には少数であるが9-3の再生産も行なわれている。

NEVSは現在シノ・スウェディッシュの大株主であるカイ・ヨハン・チャンが実質的に支配してるが、このチャンはバイオフューエル産業のパイオニアとしても知られる。

今後は、サーブのブランドでなくNEVSのブランドで、主に中国市場を最初はターゲットにしたクルマづくりを行う予定だという。

記憶に残るサーブが生み出した名車達

サーブというブランド・ネームは消えてしまうことになったが、われわれはこのスウェーデンのメーカーが作り出してきたクルマを記憶に残したい。以下の9台はその中でもサーブの歴史を語るに重要なモデル達だ。

ウルサーブ
1948年に発表されたサーブの原型となる1台。当時、どのモデルよりも低いドラッグ係数を誇ったのは、航空機メーカーがリリースしたクルマといった感じがした。このウルサーブが、サーブ初の一般市販車である92に繋がることになる。

サーブ96
サーブ93の後継モデルとして、39psの2ストローク3気筒ユニットを搭載した96が1960年にデビューした。この特徴的な2ストローク・ユニットは、後に69psを発揮する4ストロークのV4ユニットに換装される。サーブ96は、1973年および1976年の世界ラリー選手権を制したことで、サーブの名前を一躍世界的にした名車だ。

サーブ99ターボ
ターボ・ユニットを搭載したポピュラーなモデルの1台がこのサーブ99ターボだ。1970年代後半におけるサーブの自動車メーカーとしてのポジションを作り上げたモデルということができる。そのクオリティの高さによって、現在でも中古車市場で値が付けられているクルマでもある。

サーブ9000
ドイツのライバル・メーカー、BMWとメルセデスのラインナップに対抗したサーブ初のエグゼクティブ・サルーン。1986年のデビュー。フィアットクロマ、ランチア・テーマアルファ・ロメオ164とプラットフォームを共用したモデルで、この4メーカーによる共同開発はティーポ4プロジェクトと呼ばれた。14年間に渡り生産されたモデルで、その後9-5にバトンタッチした。

サーブ9-3
1998年から2014年まで生産されたサーブ9-3は、ハッチバック、サルーン、コンバーチブル、エステートと様々なボディ形態が用意されていた。サーブ900の後継モデルとして登場した9-3だが、しかし、その中身はヴォグゾール・キャバリエと共用したもので、評判はあまり芳しいものではなかった。

サーブ9-5
2010年に生産を開始した第2世代の9-5は、ゼネラル・モータースからスパイカーに所有が移った時のモデルだ。合計11,280台が生産されたが、サプライ・メーカーからの供給がストップしたことに伴い、生産が中止された。

サーブ9-Xコンセプト
サーブ9-Xは、サーブの将来を見据えたコンセプト・モデルとして登場した。クーペ、ロードスター、エステート、ピックアップ・トラックという4つのボディの架装が計画され、プロダクション・モデルとなった暁には9-1というネーミングが与えられる予定だった。しかし、このプロジェクトは2008年に中止されている。

サーブエアロ-Xコンセプト
このスタイリッシュなコンセプト・モデルは2006年に発表されたもので、エタノール燃料で動く2.8ℓツインターボV6を搭載していた。エンジン・パワーは400psと公表され、254km/hの最高速度をマークした。デザイン・デモンストレーション的な要素もあり、9-3、9-4、9-5のデザインにも影響を与えた。

サーブ・フェニックス・コンセプト
ドラマティックなルックスの2+2クーペであるフェニックスは、9-3に代わるプラットフォームのモデルのプレビューとして造られたモデルだ。2011年のジュネーブ・モーターショーで発表されたが、ここからサーブは立ち直ることが出来なかった。サーブは、このフェニックスのパフォーマンスについては、0-100km/h加速が5.9秒、最高速度250km/hとアナウンスしていた。

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