ホンダ・フリード・ハイブリッドG ホンダ・センシング

公開 : 2016.11.03 05:50  更新 : 2017.05.29 19:09

  • EX7人乗りの2列目は、6:4分割タンブルシート。

ゲゲッ、高いじゃん! と思いながら走り出す。ハイブリッドなので低速ではEVモードとなり、文字通り無音で走り出す。ハイブリッドのシステム自体は基本的にフィット系と同じだけれど、7速デュアル・クラッチ・トランスミッションは200kgほど重くなっている車重に合わせてロー・ギアード化されている。

アトキンソンサイクルの1.5ℓDOHCは最高出力110ps、最大トルク13.7kg-m。電気モーターは29.5psと16.3kg-mを生み出す。とりわけ電気モーターは1回転目から最大トルクを生み出すので、なかなか軽快に走る。

ねじり剛性で先代比22%アップしているというボディは、専用開発しただけあって、しっかりしている。リアのトーションビーム(FFモデル)の取り付け部はアルミのブラケットをつくり、3点留めから5点留めにしてガッチリ固定、さらにビームの形状を見直した恩恵でねじり剛性は先代比100%アップ、つまり2倍になっているという。その上で液封ブッシュを採用したことで、乗り心地がフラットかつしなやかに仕上がっている。タイヤを185/65R15に抑えているところも好ましい。

2列目キャプテンシートはスライド量が360mmあって、一番後ろに下げると膝が組める。3列目は背もたれがほぼ90度で板のよう、という難点はあるけれど、ニー・スペースの必要な分は確保されており、頭上はゆとりがある。3列目への出入りもむずかしくない。コンパクト・ミニバンのパッケージングが完成した感がある。たいしたもんである。

この後、フリード+のハイブリッドのFFにも試乗した。当たり前だけれど、車重が軽い分、軽快感はこちらの方が上だ。とはいえ、雪国でのハイブリッドの4WDは大いに魅力的だろうし、この手のミニバンをドライバーの軽快感のみで決めるわけにもいかない。こうした実用車は、自分にとって何が必要な機能なのか、を見極めることの方が重要だ。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

ホンダの人気画像