設計年次は旧いが、それでも確かな走りと高い実用性が魅力の1台

公開 : 2017.03.11 13:16  更新 : 2017.05.29 18:39

新型スコダ・イエティの「ドライブ」仕様は、旧型のそれより明らかにアピールを増した。走りは相変わらず確かだ。一部のライバルたちより、スマートさでは多少の後れを取るが。

■どんなクルマ?

クルマの原稿を書いていて、この上なく好きなのは新型車の技術解説だ。エンジニアたちが、車輛重量をたった3グラム削るためにいかなる努力をして、サスペンションの味わいを高めたか、だとか、CADとのにらめっこをいかに長時間続けて、完璧なピストンのスワール効果を追求したか、といった話を聞くのはたまらなく楽しい。

そんなストーリーを書き起こした原稿を、クルマ好きの読者諸兄はきっと楽しんでくれていることだろう。そんな展開を期待してくれている方々には、先にお伝えしておかなければならない悲しいお知らせがある。今回、テクニカルな話は一切ない。

取り上げるクルマはスコダ・イエティ・ドライブ。そこには魅惑的な新素材も、エンジンの燃焼効率を高める新技術も、追加されたりはしていない。新たに追加されたのは、いくつかの装備品だけだ。しかし、それらは多少なりとも、メカニカルな変更点のなさを埋め合わせる役に立つはずだ。

このドライブという仕様には2タイプがある。SEドライブは通常のSEに£2,295(32万円)相当の装備を追加しながら、価格上昇を£935(13万円)に抑えている。今回の試乗車はそれより上級なSE Lドライブで、追加装備は£1,850(26万円)相当、SE Lからの値上げは£755(11万円)だ。

その内訳は、SEドライブではナビゲーション・システムやデジタル・ラジオ、前席とフロント・ウインドウのヒーター、自動格納式ドア・ミラー、専用品の17インチ「マッターホルン」アルミホイール、新たなパターンのシート表皮といったところ。それに、SEではリアのみのパーキング・センサーが、フロントにも装備されている。

SE Lでは、それらのうちシートがレザーになり、17インチのホイールが「オリガミ」と銘打ったデザインに変更。加えて、バイ・キセノン・ヘッドランプとシルバーのルーフ・レールが備えられる。

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