お手頃ドライバーズカー選手権(1) アウディRS3 vs AMG A45

公開 : 2017.09.16 10:10

いつでも0-97km/hは4秒以下

ここまでは、まあ予想通りといったところだが、では試乗車そのものの仕様はどうか。RS3の方は、アダプティブ・サスペンションも設定されているが、今回乗った個体には装備されていない。気にはなるところだが、個人的にはそれも悪くないと思う。出来のいいパッシブ・ダンパーは、なかなか得がたい逸品だ。


それは、2.5ℓ直5エンジンにも言えること。みんな、もっとこの手のエンジンに乗るべきだ。なくなってから後悔しても遅い。そうこうしている間に、アウディは400psをマークしながら、驚くほど無理なく使えるエンジンを仕立て上げた。もちろんターボユニットで、ピークパワー発生点は7000rpmと高いが、48.9kg-mの最大トルクは1700〜5850rpmの広い回転域で発生する。

明らかに、そのトルクを駆使しての加速に優れるのは3速より2速だが、そのときにタイヤが受け止めなくてはならない駆動力は大きい。


それはすなわち、このクルマが速いということでもある。今でも思い出すのは、フェラーリでの0-97km/h加速で初めて4秒以下を出したテストだが、タイヤは温めつつ、クラッチは熱を入れすぎないよう気を使い、テスト後は技術者がラップトップをつないでデータを取り、クラッチの摩耗具合をチェックしていたものだ。

しかし今日では、テスターのソーンダースがローンチ・コントロールをオンにし、ブレーキペダルから足を離すと、RS3はいつでも3.9秒で97km/hに達する。われわれの目前にあるのが、とんでもなく速いロードカーであるのは、疑うべくもない。A45より速いのも確実だ、といえるだろう。

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