ポルシェ・ボクスターS

公開 : 2012.03.09 14:50  更新 : 2017.05.29 19:07

■どんなクルマ?

981というコードネームが与えられた新しいポルシェボクスターSは、過去からはっきとりした訣別を遂げたモデルだ。

キャビン・フォワード・シルエット、オプションの20インチ・ホイールを収めるための大きなホイールハウス、特徴的なエア・ベント、そしてテールランプを収めたリア・ウイングは、新しいボクスターに際立った演出を与え、より広いトレッドと長いホイールベースを誇る新しいシャシーは、より大胆なスタンスをもたらす。

再設計されたロードスターの軽量シャシーは、911と共有するマクファーソン・ストラットのフロント・サスペンションとエレクトロ・メカニカル・ステアリングを持つ。

■どんな感じ?

911と多くを共有する新しいキャビンは、一目で現代的だと感じる。特徴的なのは迫り上がるセンター・コンソールだ。スイッチ類を収納してもなお、ギアシフトとステアリング・ホイールの距離は短い。より高く、広くなりサポートも良くなったシートは、以前のモデルよりも低くマウントされると共に、60mm長くなったホイールベースのおかげもあってスペースも広くなっている。

ポルシェは2タイプの自然吸気水平対向6気筒エンジンを用意した。2.9リッターのマルチポイント・フューエル・インジェクション・エンジンは、2.7リッターのダイレクト・インジェクション・エンジンから置き換えられた。パワーは10bhp増しの261bhp。その最高出力は300rpm高い6700rpmで発生する。トルクは前モデルよりも400rpm広い領域、4500rpmと6500rpmの間で1kg-m増した28.5kg-mを発揮する。

今回ドライブしたボクスターSは、911カレラと同じ3.4リッター・エンジンを搭載する。インテークとエクゾーストの改良によって5bhp高い311bhpを6700rpmで発生する。トルクは36.6kg-mを200rpm広い領域、4500rpmから5800rpmの間で発揮する。

6速マニュアルが標準で、オプションの7速デュアル・クラッチ・ギアボックス(PDK)を用意するが、ポルシェではPDKのほうが人気が出るだろうと見ている。PDKには、マニュアルモードやオートマチックモードよりも速いシフトが可能となる新しいエレクトロニック・コントロール・ユニットが与えられているという。

両方のパワーユニット共に、ストップ・スタート・システム、エネルギー回生システムなどを備える。それらは燃費の向上に寄与し、ボクスターで旧モデルよりも15.4%良い13.0km/l、ボクスターSでは14.9%良い12.5km/lという値をマークする。

ボクスターSの古典的フラット6は、相変わらずレスポンスが良く、忘れがたい円熟した味わいがある。そして、突き上げるような力強い更なるレスポンスが、中回転域にある。

ポルシェはPDKモデルで0-100km/h 4.8秒と発表している。これは0.2秒の短縮だ。また、改善された0.30というドラッグ係数によって277km/hというトップスピードを得る。

新しいボクスターは相変わらず機敏で、長いホイールベースとトレッドは安定性を高めるのに寄与している。特に、高速道路上でのパンプは、特にフロント部分において旧モデルよりも穏やかだ。

何よりもコーナリング能力の向上には目を見張るものがある。ポルシェでは標準的なタイヤで1.2Gの横加速Gが発生すると言っている。アンダーステアの発生も少なく、ポルシェ・スタビリティ・マネジメント・システムが早めに干渉することもなかった。

■「買い」か?

ポルシェ・ボクスターは、世界で最も面白いクルマの1台だ。贅沢なルックス、高級なインテリア、向上したパフォーマンス、魅力的なハンドリングと改善された快適性など。911ファンの軍団を敵にまわすことになるのだろうが、ポルシェが生産する最も完璧なモデルとも言ってもよいだろう。

(グレック・ケーブル)

ポルシェ・ボクスターS PDK

価格 NA
最高速度 277m/h
0-100km/h加速 5.0秒
燃費 12.5km/l
Co2排出量 188g/km
乾燥重量 1350kg
エンジン フラット6 3436cc
最高出力 311bhp/6700rpm
最大トルク 36.6kg-m/4500rpm-5800rpm
ギアボックス 7速デュアル・クラッチ

関連テーマ

人気テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事

      ×