さよなら「エンジン」ボクスター/ケイマン ポルシェが受注終了を発表 2026年に控える電動の次世代

公開 : 2025.09.03 18:05

982型718ケイマンとボクスターの受注終了をポルシェが発表 生産は2026年に終了予定 現行モデルの流れを受け継ぐ電動の次世代登場にあわせて 在庫の限り新規注文は可能

718ボクスターと718ケイマンの受注終了

ポルシェは、現行型718ボクスターと718ケイマンの受注を終了したと発表した。どちらも、2026年の生産終了は既に決定済み。ただし、在庫の限り新規注文は可能だという。

ロードスターの初代ボクスターは、1996年に登場。クーペのケイマンは2005年に追加され、どちらも同社にとって欠かせない存在へ成長してきた。現行の982型は、2016年に発売されている。

ポルシェ718ボクスター(英国仕様)
ポルシェ718ボクスター(英国仕様)

2026年に次世代の登場が予定されているが、そちらはバッテリーEVのみとなる。既存のエンジン版の生産終了が覆される可能性を、ポルシェの上層部は否定している。

同社は、エンジン・モデルとハイブリッド・モデルの提供を2030年まで延長すると計画を改め、マカンとカイエンをアップデートしている。これらのSUVが、電動の新世代としばらく併売されることとは対照的だ。

従来の流れを受け継ぐ電動の次世代

次世代のボクスターやケイマンは、フォルクスワーゲン・グループがEV用に開発したPPEプラットフォームを採用。サイズやスタイリング、スポーツカーとしての哲学で、従来の流れを受け継ぐことは間違いないだろう。

ポルシェの開発研究部門を率いるミヒャエル・シュタイナー氏は、モータースポーツで磨かれた操縦性や制動力が特徴になると、AUTOCARの取材に対し答えている。「本物のスポーツカー・フィーリング」を得るという。

次期ポルシェ・ケイマンのプロトタイプ
次期ポルシェ・ケイマンのプロトタイプ

そのEVの次世代は、当初2025年の発売が予定されていた。その時点では、短期間ながらエンジン版の982型と併売される事になっていた。しかし、ソフトウエアやバッテリーなどの開発の遅れに伴い、延期されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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