試乗 テスラ・モデル3 生産/価格は課題 自動運転や乗った印象は?

公開 : 2018.05.21 10:10  更新 : 2018.09.18 18:19

番外編2 イーロン・マスクとテスラの真実

現在46歳のイーロン・マスクは南アフリカで生まれ、カナダと米国で大学に通ったあと、博士号を取得するためカリフォルニアに移ったが、1995年、Zip 2という名のソフトウェア会社を共同で設立するために博士号の取得を諦めた。1999年にはこの会社を売却し、ペイパルのもととなったX.comを立ち上げたが、後に売却している。2002年にはスペースXを設立している。テスラの創業は2003年だが、マスクが経営に参画したのは2004年からであり、20%強の株式を所有する最大株主でもある。かつてはGM工場だった、フリーモントにあるテスラの工場は、世界第3位の敷地面積を誇る。

つまり、ネバダ州でバッテリー生産を行う「ギガファクトリー」と併せて、テスラは敷地面積で世界の10大工場のうち、ふたつを保有しているのだ。


テスラはすべてのプラグで充電可能だが、現在9500にまで増えているスーパーチャージャーのネットワークを使うのが最も早く充電を完了する方法だ。カリフォルニアでの充電速度は1時間あたり579km分だったが、モデルSやXとは異なり、モデル3への充電は有料となる。英国でのフル充電にかかるコストは10ポンドになるだろう。

昨年7月にモデル3が最初のユーザーへ納車されたとき、マスクは「いつ納車されるのか?」という質問攻めにあい、「生産地獄」にはまり込みそうだと語っていた。そして、その状況はまだ続いており、資金流出によって、増産の試みにも支障がでている。

直近の四半期で、売上が25億2000万ポンド(3780億円)へと増加したにもかかわらず、テスラは5億7800万ポンド(867億円)の赤字を計上しているが、売上/損益ともに予想は上回った。もし生産のペースを上げることができれば、いま手元にある19億9000ポンド(2985億円)に追加資金を投入することなく、年内は持ちこたえることができるだろう。

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