試乗 ホンダN-VAN(エヌバン)、NA/ターボを評価 N-BOXと価格比較も

公開 : 2018.07.31 06:10

3名乗車で試乗(ターボ)

これがターボ車(写真青)になると余裕大幅増。こちらは空荷状態だったが、さらに荷重増となる3名乗車でも試乗しているので、負担重量の問題ではない。常用回転数が感覚的には2000rpmくらい下がり、NA車全開の状況でもペダルストロークに余裕はあるし、回転数も4000rpm強で収まる。

巡航時の変速も圧倒的に穏やか。ステップ変速になぞらえれば1段上のギアでも踏み込み少なく賄えるのと同じ。ACCの高速巡航も設定車速の維持、前走車追従ともに制御精度が上がって、速度変化による回転数変化は減少。高速の余力は段違い。ACCとLKAに助けられているせいもあるが、軽商用の枠を超えた高速長距離適性。レジャー用途の大きなアドバンテージである。

サスチューンはバネを利かせて硬め。可変バネレートの効果もあって突き上げ等の衝撃は少ないが、空荷では6プライの商用車タイヤのせいもあって跳ねるような硬さも目立つ。乗員や荷物で後軸荷重が大きい時、あるいは高速域のほうがしなやかにストロークする。

見所は操安性。高速域に厳しい後軸荷重大の状態でも高い方向安定を示し、高速コーナリング中の加減速でも不安を呼び起こすような振る舞いはない。操縦感覚は初期ロールが緩く、操舵初期や追舵の反応は穏やかだが、ロール増に応じてストロークを抑える。つまり粘りと踏ん張りが利いてくるので、緩い操縦感覚の割りにラインコントロール精度が高い。N-BOXと共通した特性である。

乗り心地と荷重のバランスポイントなど商用車っぽいところもあるが、それらを含めてプライベート用途に不向きな部分はない。寧ろ、同ターボ車は軽自動車全般では高速長距離を伴うレジャー用途適性に勝っている。
 

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