フォルクスワーゲン・カリフォルニア x シトロエン・ホリデイズ バンコン・キャンピングカー比較(1)上質なミニバンから「走る別荘へ」

公開 : 2026.07.20 18:05

キャンピングカー随一といえる地位を築いた、フォルクスワーゲン・カリフォルニア。新しい選択肢として加わった、エコノミーなシトロエン・ホリデイズ。2台の「バンコン」、その魅力と実力へUK編集部が迫ります。

理想の3台へ含まれるカリフォルニア

予算を気にせず「理想のガレージを構成する3台を選ぶ」というお題で、AUTOCAR英国編集部が挙げるクルマには、ディーゼルエンジンのワンボックスが含まれるはず。0-100km/h加速に12.0秒かかっても、車内でお湯を沸かせるフォルクスワーゲンが。

フォルクスワーゲンT7マルチバンがベースのキャンピングカー、カリフォルニアは、近年の3台体制を完璧なものにするうえで、外せない1台ではないだろうか。上質なミニバンをベースに、走る別荘へ巧妙に作り変えられている。

シトロエン・ホリデイズ/フォルクスワーゲン・カリフォルニア
シトロエン・ホリデイズ/フォルクスワーゲン・カリフォルニア    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ルーツとするのは、1950年代に登場し、今なお根強いファンを持つフォルクスワーゲン・タイプ2。カリフォルニアという呼称は2004年に与えられ、2026年までに200万台以上がラインオフしている。

長い歴史を背景に築いた唯一といえる地位

ワンボックスをベースにキャンピングカーへ改造する専門メーカーは、欧州にも数多く存在する。メルセデス・ベンツVクラスがベースのマルコポーロは、ゴージャスな内装にエアサスペンションで、富裕層の移動式ヴィラとして機能している。

だが、フォルクスワーゲン自ら手掛けるカリフォルニアは、長い歴史を背景に唯一といえる地位を築いてきた。ただし最新版は、望ましいオプションを含まないベース仕様でも、約6万5000ポンド(約1365万円)を超えてしまう。

フォルクスワーゲン・カリフォルニア・コースト(英国仕様)
フォルクスワーゲン・カリフォルニア・コースト(英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

そこへ、新たなライバルが登場した。碧々とした丘の向こうから、ディーゼルターボのエンジン音を響かせて走ってきたのは、シトロエン・ホリデイズ。ベース仕様の英国価格は約5万6000ポンド(約1176万円)と、より身近な数字にある。

必要な予算的には、専門メーカーがコンバージョンするキャンピングカーと同等。細部の仕上げに若干の粗さは見られるものの、強く惹かれる人は多いはず。

ベースはシトロエン・スペースツアラー

カリフォルニアはMQBプラットフォームを採用し、快適性や操縦性が従来より大幅に磨かれた。対してホリデイズは、シトロエン・スペースツアラーがベースで、商用バンと設計が近い。ハーフパンツにビーチサンダルのような、気取らなさがあるともいえる。

テールゲートにあしらわれたHolidaysのロゴは、ちょっと可愛すぎるかもしれない。それでも、未だに英国の中古車市場で熱い支持を集める、マツダ・ボンゴ・フレンディへ通じる、ワクワク感を醸し出す。

シトロエン・ホリデイズ(英国仕様)
シトロエン・ホリデイズ(英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

果たしてその実力は、不動のカリフォルニアへ並ぶのだろうか。実際にキャンプに出かけて、新たな選択肢の登場をお祝いしてみよう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブン・ドビー

    Stephen Dobie

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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