ロードテスト BMW X5 ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2019.01.27 12:10  更新 : 2019.01.31 06:05

結論 ★★★★★★★★☆☆

「SUVとしては走りに優れるが、すべてが他を上回るわけではない」

登場から20年、BMW X5は数世代を経た。新型の特筆すべき点は、マーケットの変化に迎合することなく、1999年に誕生した初代が名声を築くカギとなったセールスポイントを継承していることだと言えるだろう。

この高級SUVは、ユーザーが望む広さや使い勝手と、それらに妥協したとは思わせない走りとを併せ持つ。X5はやはり、ハンドリングに優れたSUVだ。それに尽きる。

X5は2017年の欧州とアメリカにおいて、主なドイツ製のライバルすべてを凌ぐセールスを記録している。大型SUVにできることはたいがい可能であってほしいが、しかしすべてが最新の高級SUVの流儀通りのクルマはほしくないというユーザーにとって、この新型も強くアピールするクルマであり続けるに違いない。

アウディQ7は相変わらず高級で行き届いたSUVであり、ランドローバーは彼らならではの妥協なき四駆性能を提供している。それでもX5は今回のモデルチェンジで競争力を取り戻し、多くのひとびとに好まれるようになることが確実視される。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダース

エアサスペンションは心よりおすすめしたいし、日常的に狭い場所へ駐車するならアクティブステアリングを外したほうがいいとは言わない。四輪操舵システムの実効性はかなり小さい。

サイモン・デイヴィス

このクルマにローンチコントロール機能が装備されるとは思っても見なかった。疑問の余地なく効果的だが、どれほどのX5オーナーがその恩恵に与るか知りたいものだ。X5M
まで温存しておけばよかったのに。

オプション追加のアドバイス

21インチのランフラットタイヤを履いたテスト車の乗り心地は、ランフラット一択のMスポーツ仕様を避けたくなるほどの悪影響を感じさせることはなかったので、その辺りのセレクトはお好みでどうぞ。テクノロジーパッケージ(約30万円)とヴィジビリティパッケージ(約24万円)は選びたい。

改善してほしいポイント

スマートフォンのミラーリング操作機能へのアクセスを、もっと容易にしてほしい。
・フロントグリルはもう少し小さく。もう少しでいいのだから。
・スポーツとコンフォートの走行モードを煮詰める作業に時間を割くくらいなら、BMWが考えるパーフェクトな折衷案を追加することを検討してほしい。

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