「モータースポーツ」 直面する問題 英団体CEO語る、カイゼン

公開 : 2019.02.17 16:50

変革が必要

チャンバースによれば、モータースポーツにおける問題は、これまでこの世界を統括してきたひとびとの思い込みにあると言う。「この国には世界でもっともルール作りに長けたひとびとがいます」と彼は言う。「しかし、こうしたひとびとは、これまで必要が無かったために、決して自分から何かを始めるということはありませんでした。しかし、TVがすべてを変えたのです。スポーツはひとつの産業となり、もし、ある統括団体が共通の課題にうまく対処することができなければ、まさにF1界にバーニー・エクレストンが登場したように、外部から誰かがやってくることになるのです」

「バーニーはF1界にすべてのスポーツの指標とでもいうべき偉大な功績を残しましたが、アマチュアレーサーたちに何か恩恵はあったでしょうか? おそらくなかったのではないでしょうか。収益がチームに還元され、それが末端にまで行きわたっていたならば、F1は違ったものになったでしょう。自律的な成長が可能になったはずです」

チャンバースの父親は、「英国モータースポーツ界における最高の戦略家のひとり」として広く知られ、BMCで初代レースマネージャーを務めたマーカス・チャンバースであり、チャンバース自身、子供のころからモータースポーツ界における処世術とでもいうべきものに精通していた。

チャンバースは最近まで国際ヨット統括団体のワールドセーリングでチームコマーシャルオフィサーを務めており、ここでも同じような課題に取り組んでいる。「スポーツの健全性を保つため、資産の一部を再配分するとともに、それらを現金化する方法を考える必要がありました」と彼は話す。「モータースポーツ界にも非常に似た側面があります」

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