フィエスタSTでいくフォードゆかりの地 コルティナ

公開 : 2019.05.22 17:10

番外編:クレイジーなドライバーたち

1964年のサリュート・トゥ・コルティナ・チャンピオンズは、発売から二年にもかかわらず、26カ国で200勝以上を上げたフォード・コルティナを祝福するものだった。

ジム・クラークやコリン・チャップマン、ジョン・ウィットモア、ジャック・シアーズ、ヴィック・エルフォード、エリック・ジャクソン、ボブスレーのオリンピック選手であるリノ・サネッティ、英国ボブスレーチームのキャプテンからF1レーサー、そしてフォードのレーサーとなったヘンリー・テイラーなど、19名のレーサーが集まった。

彼らが挑戦するのは1956年の冬季オリンピックにも用いられたボブスレーコース、コルティナ・ダンペッツォのうち800mの区間をフォード・コルティナで走ることだった。GTトリムのモデルが用意され、強化された80psの1498cc4気筒エンジンやコスワース製カムシャフトが組み込まれた864kgの軽量マシンだった。

結果、フォードのレポートは次のように述べている。「コンペティションにする意図はなく、ただコルティナの成功を祝うつもりだった。しかし、必然というべきか集められたドライバーのバトルへと発展し、元々の走行スケジュールを大幅に超えてしまった」

「ドライバーに対してコルティナ自体は平凡なクルマだった。そのため山頂に達する頃にはフロントサスペンションストラットが壊れてしまった」

そのためコンペティションはお開きとなり、ドライバーたちは雪合戦を始めた。その中でクラークは椎間板ヘルニアになってしまい、続く南アフリカグランプリではコルセットを装着する羽目になった(もちろん彼が優勝を納めた)。

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