劇中車あつかう男 インタビュー 知られざる困難 意外な裏話も

公開 : 2019.04.14 16:50

様々な車種を提供

しかし、ケビンのガレージの中で一番のスターといえば赤い小型の1966年製ヒルマン・ハスキーだろう。これは『ボヘミアン・ラプソディ(2018年)』で使用された。「この車はわたしも仕事の中で数少ない面倒なものでした。たった数秒間のシーンのために何時間も待たされたうえ、最終的にはそのシーンは使用されなかったのです」

これはまるで彼がレッドカーペットからそっぽ向かれたように聞こえるかもしれないが、彼は実に地に足ついた人物である。もともとフォードのディーラーでメカニックとして働いていたが、その後自分のガレージを持って独立し、今ではさまざまなクルマの整備を行っている。加えて、ビジネスパートナーに出会い、レイメント・ルイスの名でテレビや映画にクルマを提供するビジネスを手がけている。現在は、30台前後を所有している。

得意客のひとつはモーターハウス・ハイヤーだ。1970年台初頭に創業し、ポルシェ911やメルセデスのセダンなどの現代的なモデルからクラシックカーや戦前の自動車、軍用車やレーシングカーまで、さまざまなモデルを映画・テレビ産業に提供している。提供元はカークラブや、モーターハウスに登録している個人オーナーで、料金はクルマの価値に応じて、仕出し弁当レベルから数百ポンドまで幅広い。

ケビンのクルマが実際に使用されるかはわからないものの、クルマが適切に保管されているか確認するためにケビンに同行して欲しいとモーターハウスから依頼されることもある。

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