長期テスト BMW M135i(最終回) 改造プロジェクト終了 M2と比較

公開 : 2019.07.04 11:10

LSDを導入し、最後はECUのリマッピング

次に装着したのがLSD。これによってわれわれがM135iに求めていたハンドリングが手に入った。この段階で、バーズはショートシフトキットを組み込み、クラッチペダルをより重いタッチに変更している。どちらも攻め込むなら効果的で、タイトでシャープな感覚が得られるようになった。とは言え、ストップアンドゴーが続く状況では、左足の筋トレ以外の何物でもないが。

最後に手を加えたのがエンジンだ。リマッピングは、シンプルですぐにできるが効果的なレシピで、このN55型直列6気筒エンジンはすぐに約395psまでパワーアップを果たした。エンジンのポテンシャルで言えば400psを超えることも可能だが、それを維持するためには非常に多くの費用が必要になってしまう。

58.1kg-mの大トルクは言うまでもなく、このサイズのクルマで395psなら十分異常と言えるだろう。リマップしたエンジンはかなり強力で、もとの鋭いスロットルレスポンスと生き生きしたトップエンドという特性はまったく失われていない。

上のメニューすべてがM135iを非常に魅力的なクルマに生まれ変わらせている。何より、このプロジェクトの素晴らしかったところはM135iの優れた点はそのままに、欠点を払拭することに成功した点だ。特に、コストパフォーマンスの良さを犠牲にしていない点は特筆すべきだろう。1万4000km以上を走ったがこのクルマは信頼性が高く、アップグレードや通常の点検整備、サイドに入ったキズの補修を除けば、一銭も使う必要がなかった。おそらく手放したあとには非常に恋しく思うことだろう。

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