初試乗 ホンダEプロトタイプ 電動化の新しい波 都市部に絞ったパッケージング

公開 : 2019.07.04 10:10  更新 : 2019.07.04 12:14

ホンダEプロトタイプのキーポイントと次の展開

Eプロトタイプのキーポイント

・ホンダEのプロトタイプのために、全く新しいEVプラットフォームが作られ、33.5kWhのバッテリーは床下に搭載される。プラットフォームの設計的に、プロトタイプより大きなバッテリーを搭載した仕様のリリースは難しいだろう。しかし、バッテリの技術進歩により、航続距離を伸ばせる可能性はある。

・ホンダによれば、100kWhの急速充電器を用いれば30分で80%まで充電が可能だという。一方で都市部に限られた使用の場合は家庭用充電器がメインとなり、急速充電器の使用率は下がると考えられ、バッテリーの寿命を伸ばすことにつながる。

・サイドビューカメラは標準装備。一般的な光学式の鏡と比較して、90%も空気抵抗を減らすことができるとしており、クルマ全体としても走行距離を3.8%も伸ばすことが可能だという。

・当初はエンブレム自体が光っていたEプロトタイプだが、今のEUでは認められておらず、現在は金属製のものが用いられている。クルマのフロントノーズの形状や高さは、前方に搭載するセンサーの配置条件によって決められたという。

Eプロトタイプの次の展開

今年の末にホンダEの量産版が発表されれば、ホンダにとっては初の量産純EVモデルとなる。加えて、2025年までに全てのモデルをハイブリッドシステムを含む電動化技術を搭載するという計画の旗振り役も果たすことになる。だが今のところ、Eに続く純EVの計画は聞こえてはいない。

ホンダは小型のEVプラットフォームをEのために開発している。ホンダによれば、今のところ今後どのような展開となるかは未定とのことだが、将来的なモデルの基盤となるはず。「我々がホンダEで目指したのは、新しいクルマ自体の提案でした。単なる交通手段ではなく、そこに新たな価値を加えたかったのです。クルマを道具からサービスへと変化させるものです」とホンダのヤマモト・コウは説明する。

「我々は注意深く次のステップ、どんなタイプのクルマが良いのかを検討しています。よりスポーティなEVモデルが良いのか、ミニSUVのような実用的な方向が求められているのか。我々に求められている部分です」

続報を期待して待っていようと思う。

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