マツダ・ロードスター 45台のコレクション 伊のコレクターを訪問 後編

公開 : 2019.11.23 16:50  更新 : 2020.12.08 10:56

マツダ・ロードスター(MX-5)をこよなく愛するアンドレア・マンチーニがこれまでに所有してきた台数は45台。そんな情報を聞き、英国編集部はイタリアの「ミアータランド」へ飛びました。

もくじ

すべてのロードスターで最良なM2 1001
ターボを搭載したマツダスピード
レース仕様の3代目も充分に楽しい
枯れることのないロードスター愛
マツダ・ロードスター(MX-5)の歴史

すべてのロードスターで最良なM2 1001

text:Greg Macleman(グレッグ・マクレマン)
photo:Will Williams(ウィル・ウイリアムズ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ミアータランド周辺の路面はひどく荒れていて、剥がれたアスファルトの穴を避けるため、左右の路肩へ切り返しながら進む。初めはパワーアシストなしのステアリングが重く感じられたが、すぐに手応えを楽しめるようになった。

マツダ・ロードスターはイタリア南部の道にうってつけ。オリーブ畑の中に続く、タイトなヘアピンをつなぐストレートを走らせると、これまで運転したどんなロードスターより、エンジンの吹け上がりは軽快。沢山のコレクションからM2 1001を選んだ理由もうなずける。すべてのロードスターの中でも、最も素晴らしいと感じる。

NA型 マツダ・ロードスターM2 1001
NA型 マツダ・ロードスターM2 1001

一方で、マツダスピードが限定で手掛けたNBも引けを取らない。マンチーニが北米フロリダのマツダディーラーで発見し、イタリアへ輸入した、ベロシティ・レッドマイカのクルマだ。

2代目ロードスターは、煮え切らないスタイリングをまとっていたが、世界的には大きな好評を集めた。より厳しい歩行者安全規制に合わせて、個性的なリトラクタブル・ヘッドライトを失っていた。

初代と比べると薄く長く見える2代目は、アメリカの強い日光を長時間浴びてきたように見える。だが2代目ロードスターの代表として、マンチーニが北米仕様の2005年式マツダスピードを選んだことは的を得ている。

「初めて北米から輸入したクルマですが、これは信じられないほど素晴らしい。すべてのマツダ・ロードスターの中で最もバランスが取れています」

ターボを搭載したマツダスピード

7年間続いた2代目NB型の生産だったが、最終年にマツダスピードが生み出した傑作がこれ。引き締められつつ、柔軟性も残されたビルシュタイン製ダンパーに、改良を受けた6速マニュアル。初代のロードスターが搭載していた珠玉のトランスミッションに匹敵する、素晴らしいフィーリングを備えている。

ボンネットの中に収まる1.8Lのツインカム4気筒エンジンは、IHI製のRHF5 VJ35ターボで武装。最高出力は180psにまで引き上げられた。ロードスターにターボが搭載された初めてのモデルでもある。純粋な楽しさを追求したようなM2 1001と比較すると、2代目マツダスピードの方は、少し成長した内容ともいえる。

2代目NB型 マツダ・ロードスター・マツダスピード
2代目NB型 マツダ・ロードスター・マツダスピード

乗り心地はスムーズで、操縦性の正確さも、楽しさでは多少劣るが、初代に並ぶ仕上り。増強されたパワーは、0-96km/h加速で6.5秒という数字が裏付ける。だが後付けの、山のあるターボとは異なり、パワー感はリニアでターボラグもほとんど感じられない。

「ターボエンジンだと説明しなければ、分からないかもしれませんね」 とマンチーニが微笑む。2004年にラインオフしたのは生産台数は4000台と比較的多い。

NCの発表が目前だった2005年も需要は高く生産は続いたが、工場の塗装ラインの火災により、1428台が生み出されたところでストップしてしまう。今でもロードスター・ファンからの視線は熱い1台だ。

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