【日本上陸】フェラーリ新型「F8スパイダー」 F8トリブートのオープン版 内装/細部を撮影

公開 : 2020.01.16 17:50  更新 : 2021.10.11 09:29

フェラーリの新型車「F8スパイダー」が日本上陸。実車を撮影する機会を得ました。F8トリブートのオープン仕様、細部までご覧になれます。

アルジェント・ニュルブルクリンクの個体

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)
撮影協力:ニコル・コンペティツィオーネ

昨年の3月に発表されたF8トリブートのオープン・トップ版、「フェラーリF8スパイダー」は、9月に公開された。

上場以降のフェラーリ社は数多くのニューモデルを予告しており、その一環としてこれまでのスパイダーの発表タイミングより約半年も早く送り出されている。

フェラーリF8スパイダー
フェラーリF8スパイダー

そうしたなかでデビュー間もない「F8スパイダー」が、フェラーリ正規ディーラーのカスタマー向けプライベート・プレビューのために日本へ上陸した。

年末に紹介した「フェラーリ812 GTS」に一足遅れてやってきた「F8スパイダー」の外装色は、シックなアルジェント・ニュルブルクリンク(シルバー)。

シャープなラインでメカニカルなスタイリングの「F8スパイダー」に似合ったボディカラーといえ、マラネッロのスタッフもその辺を意識して送って来たに違いない。

リトラクタブル・ハードトップ 488から踏襲

「F8スパイダー」はクーペ仕様の革新的テクノロジーによる卓越したパフォーマンスはそのままに、リトラクタブル・ハードトップによるオープンエア・モータリングを楽しめる究極のミドシップ8気筒モデルである。

リトラクタブル・ハードトップは、458スパイダーに始まる構成を受け継ぐもの。

フェラーリF8スパイダー
フェラーリF8スパイダー

2分割化されたルーフパネルは、ヘッドレストの後方に伸びる往年のレーシング・スポーツカーに備わっていたフェアリング風のカウル部分が開き、その下に収められる。

またリア・ウインドウまわりの造形はディーノ206 gtや308 GTBを象徴するトンネルバック・スタイルが受け継がれた。

トップの開閉はフロア・コンソールにあるスイッチで簡単に操作でき、要する時間はわずか14秒。45km/h以下の速度であれば走行中でも開閉可能だ。

左右のフェアリングの間には、オープン時にキャビンへの風の巻き込みを防ぐ電動式ウインド・ストッパーを兼ねるリア・ウインドウも備わるので、快適なオープンエアモータリングを楽しめる。

デザインはF8トリブート踏襲

リトラクタブル・ハードトップ以外のデザインは、ベルリネッタの「F8トリブート」を受け継ぐ。

8気筒ベルリネッタの始祖である308 GTBのモチーフをイメージしたサイドインテークや、丸型4連テールランプは健在だ。

フェラーリF8スパイダー
フェラーリF8スパイダー

スーパースポーツの命といえる空力デバイスはノーズに備わるSダクトや、リアのブロウン・スポイラーがスパイダーにもそのまま受け継がれた。エアフローをコントロールすることにより、大きなダウンフォースを得ることに成功している。

エンジンのエアインテークはリアのブロウン・スポイラー前の左右に設けられ、エンジンに送られるエアフローの効率が大幅に改善された。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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