【体重まで計るの?】グッドイヤー飛行船、乗船レポート 先客が降りないワケとは

公開 : 2020.01.28 17:50  更新 : 2021.03.05 21:27

飛行船の乗船レポートです。乗る時は、1人ずつ体重測定。そして、乗り方にもルールが。ラスベガス上空の写真とともにお届けします。

CES 2020 アンドゴー発表

text&photo:Hajime Aida(会田肇)

グッドイヤーは1月、「CES 2020」開催中の北米・ラスベガスで、フリート向けのサービス「AndGo」(アンドゴー)を発表した。

このサービスは、ソフトウェアによる予測とサービスネットワークを組み合わせたもので、契約者は同社製インテリジェントタイヤを使うことで継続的なメンテナンスを受けられる。

グッドイヤーの飛行船「BLIMP」。全長は75m、定員は10名。最高時速は73マイル(約118km)
グッドイヤーの飛行船「BLIMP」。全長は75m、定員は10名。最高時速は73マイル(約118km)

すでに米国内で提供しており、2020年半ば以降に順次市場を広げていく考えだ。

グッドイヤーの会長、CEOであるリチャード・J・クラマー氏は発表会場において、「当社のサービスネットワーク、インテリジェントタイヤソリューション、および優れたフリート準備を提供する予測ソフトウェアで、グッドイヤーよりも優れたポジションはありません」と、このサービスを実施するにあたっての優位性を強調した。

飛行船で“おもてなし”

この日は新たなベンチャーキャピタルファンド「グッドイヤー・ベンチャーズ」設立も発表。1億ドルを投じて次の10年に向けた将来のモビリティソリューションへの新規投資を図っていくとした。

この投資は、「電動化・自動運転技術」や「コネクテッドモビリティソリューション」「次世代の公共交通」「次世代の航空モビリティ」「将来のトランスポーテーションインフラ」などモビリティを形成する8つのテーマにフォーカス。次世代の技術開発へ向け、スタートアップ企業との提携や投資を積極的に進めていくという。

レセプションで発表について説明するグッドイヤーのリチャード・J・クラマーCEO
レセプションで発表について説明するグッドイヤーのリチャード・J・クラマーCEO

発表レセプションはラスベガスでも高級ホテルとして知られる「THE COSMOPILITAN OF LAS VEGAS」で開催された。会場には着飾った関係者が勢揃いし、ラスベガスらしい華やいだ雰囲気の中で進められた。

そして、最大の目玉はグッドイヤーがCES 2020開催に合わせて準備した飛行船への乗船である。

レセプションに訪れた人全員が乗れたわけではないが、偶然にも乗船が認められた。

デカい! 全長75m

フライト当日は「THE COSMOPILITAN OF LAS VEGAS」に一旦集合し、送迎車でラスベガス北部にあるノースラスベガス空港へ。途中、飛行船についての説明が行われた。

それによると、グッドイヤーの飛行船は初代が1925年に作られ、それ以降、世代交代があり、各種スポーツイベントでの上空からの撮影協力や交通調査、災害時の救済活動に協力してきた。

飛行船「BLIMP」のキャビン。全長75mの全体からするとかなり小さい
飛行船「BLIMP」のキャビン。全長75mの全体からするとかなり小さい

現在の飛行船は全長が246フィート(約75m)で、前世代の飛行船よりも50フィート(約15m)長い。最先端の航空用電子機器と飛行制御システムを採用し、最高時速は73マイル(約118km)に達するという。

飛行ルートは、ノースラスベガス空港から一旦ダウンタウンの方へ向かい、そのまま南下してマンダレベイホテル付近までを往復する、およそ30分の遊覧飛行。

この日は風もなく、空は青空が広がる絶好の飛行船日和。空港に到着すると、東方から近づいて来るグッドイヤーのロゴマークを付けた飛行船が見えた。徐々に近づいてくるとその巨大さが実感として伝わってくる。

やがて、着陸のためのプロペラの音と時折エアが抜けるような音が聞こえて来た。

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