【航続距離231kmを超える魅力いっぱい】ミニ・エレクトリックへ試乗 183ps

公開 : 2020.03.09 10:20

短い航続距離に目が行ってしまう、EVのミニ・エレクトリック。しかしそれ以外の部分では、かなり優れた競争力を獲得しています。EVを検討したことのなかった人も振り向かせられる、というほどの実力を、英国で評価しました。

英国におけるEVの転換点になる

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
純EVのミニ・エレクトリックが英国でデビューする。説明する開発責任者のデイビッド・ジョージには、自信が溢れていた。「ミニ・エレクトリックの発売は、英国におけるEVの転換点になると考えています」

ロンドンの西、オックスフォードシャーで開かれた英国での発表イベント。ジョージの意見が正しいと思わせるのに、充分な印象を得ることができた。

ミニ・エレクトリック(英国仕様)
ミニ・エレクトリック(英国仕様)

2020年には20台以上の純EVの販売が開催れるが、ミニ・エレクトリックの登場はその中でも特に大きな話題となるだろう。英国にとっては、2年前にジャガーIペイスが登場した以来といって良い。

これまで何度か触れてきた印象も踏まえて、ミニ・エレクトリックが成功する可能性は高い。すでに英国では、2000名を超える顧客が試乗ぜずに注文している。その多くが、最も高価な仕様を選んでいるという。

バッテリー版のミニは、ミニ全体の生産台数の10%に達している。1週間で500台がラインオフしているという。今のところ、他メーカーのように生産上の問題もないようだ。

今回ミニは、EVモデルに新しい販売方法を採用した。ミニ・エレクトリックには、3段階の装備レベルが存在するだけで、決まったスペックと価格が与えられている。

だがミニらしく、ユーザーは内外装の色やトリムグレード、ホイールなどパーソナライズすることができる。一番下のレベル1であっても、LEDヘッドライトにオートエアコン、デジタルモニターを備えるダッシュボード、レインセンサー・ワイパーにオートライトなど、装備は充実している。

ミニらしい走りとインテリア

レベル3には、パノラミック・サンルーフにハーマン・カードン社製の高音質オーディオが装備され、ホイールは5種類のデザインから選択が可能。英国政府の補助金、3500ポンド(50万円)を引いた価格は、2万4400ポンド(348万円)から3万400ポンド(434万円)となる。

マーケティングの担当者によれば、バランスの良いレベル2が最も多く売れると予測する。だが先んじて興味を持つEVのアーリーアダプターたちの多くは、レベル3を選んでいるという。その内70%の人は、ミニを買うことが初めてだという。

ミニ・エレクトリック(英国仕様)
ミニ・エレクトリック(英国仕様)

車内は、デジタルモニターがドライバーの正面に来るのが新鮮。電力の使用量や航続距離などの情報が表示される。それ以外の操作系やスイッチ類は、既存のエンジンモデルと近似する。

ミニ・エレクトリックの最高出力は183psで、最大トルクは27.4kg-m。ちなみにクーパーは136psだ。ハイブリッド同期と呼ばれるモーターは、BMW i3由来のもので、前輪を駆動する。

コンパクトなモーターと制御機器は、アルミフレーム内に半分組み立てられた状態で工場へ届く。従来の内燃エンジンと同じマウントポイントを用いて、クルマに搭載できる。

リチウムイオン・バッテリーの大部分はリアシート下の、燃料タンクがあった位置に収まっている。残りはトランスミッション・トンネルと呼ばれる車両中央の膨らみに搭載。バッテリー容量は28.9kWhだ。

走りは、かなりミニっぽい。だが、パワートレインからのノイズはほとんど聞き取れないほど静かで、クルマは地面に張り付いたように安定している。

ミニ・エレクトリックの車重は1326kg。ミニ・クーパーと比べると145kg重い。前後の重量配分はほぼ50:50と理想的な数字となっている。

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