3車種展開で第三章突入 DS No4 E-テンス・パラス(1) 新設定電動パワートレインで巻き返し スタイリングはNo8を意識

公開 : 2026.04.22 18:05

DS4がアップデートされ、No4として再出発。No8を意識したスタイリングに、前衛的なインテリア、洗練度の高い走行感が魅力です。58.3kWhのバッテリーで450km走るEV版を、UK編集部が評価します。

収益的に重要なハッチバックのNo4

1950年代にシトロエンが生み出した、独創的なサルーンのイメージを背景にした上級ブランドが、DSだ。15年以上、丁寧なアプローチが展開されてきた。No3とNo4、No8という3車種展開で、DSは第三章を迎えると、同社の上層部は宣言する。

しかし、毎月のように上級ブランドから新モデルが登場する2020年代に、存在感を高めるのは簡単ではない。かつてのトヨタは、レクサスを高級なトヨタ車ではないと理解してもらうのに、数10年は必要だと認めていた。

DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)
DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)

ブランドのフラッグシップとなるのは、先日試乗したクロスオーバー・クーペのNo8。確かな実力で、大きな高級車を欲する人々へ訴求する。他方、収益的に重要になると思われるのが、No4。より広いターゲット層を想定し、主力モデルに据えられるはず。

No8との共通性を意識したスタイリング

No4は、これまでDS4を名乗っていた、ハッチバックのアップデート版。発売は2021年だが、英国では合計2629台の提供に留まっている。それでも、全世界で5番目の市場になるとか。主要なライバルは、数万台が売れているのに。

CEOのグザヴィエ・プジョー氏によれば、DSは黒字経営にあるとか。スタイリングやインテリアの刷新に加えて、新設定された電動パワートレインで、巻き返しを図るという。

DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)
DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)

ボディは、No8との共通性を意識したものだろう。シャープなライン構成で、フロントの表情は凛々しく、グリルはほのかに灯る。リアには、DS AUTOMOBILESとレタリングされ、テールライトも新しい。従来以上に、見た目の主張は増したように思う。

全長は4400mmで、全幅が1830mm、全高は1490mm。アウディA3BMW 1シリーズより、僅かに大きい。

213psのモーターと58.3kWhのバッテリーで450km

No4のプラットフォームは、プジョー E-308と同じEMP2。しかし、E-テンスには強化された213psの駆動用モーターと、58.3kWhのバッテリーが載り、1度の充電で走れる距離は最長450kmと長い。パワートレインは、この前輪駆動の一択だ。

サスペンションは、しなやかな乗り心地と、軽快な操縦性を実現するべく、細かな調整を受けたという。多くのフェイスリフト版と同様に。E-テンスの車高は、ハイブリッド版のNo4より10mm低く、空気抵抗の低減につなげている。

DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)
DS No4 E-テンス・パラス(欧州仕様)

防音ガラスの採用と遮音材の増量で、快適性は向上。トリムグレードは、パラス、パラス+、エトワールの3段階で、それぞれにオプション・パッケージも用意される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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