最も輝くのは都市部での移動

一度ギアがつながれば、変速も含めて機敏に走る。1.5Lの3気筒ターボは、意外にも高負荷時にスポーティなサウンドを響かせてくれる。

乗り心地はもう少し上質であっても良い。試乗車は硬めのスポーツサスペンションを採用するRデザイン・グレードだったため、低速域ではややエッジが立つ、落ち着かない乗り心地だった。

もちろん、スピードが乗ってくると上下動は穏やかさを増していく。もし街なかでの柔軟性を向上させると、高速走行時に影響が出る可能性はありそうだ。

ステアリングの重み付けは良く、ダイレクト感も心地良い。不安感なく、カーブの連続する区間でもXC40を進めていける。

スピードを上げてハードにコーナリングを楽しむタイプのクルマではない。それでもステアリングの正確性の高さは、混んだ街なかで走らせる際にも有効だ。

XC40リチャージPHEVが最も輝くのは都市部での移動。バッテリーを充電すれば、EVモードでの距離内なら走行コストを大きく抑えることも可能。今回の試乗では14.1km/Lから17.7km/Lという燃費だったが、もっと良い数字も出るだろう。

すべてのドライバーが、メリットを受けられるわけではない。だが、運転パターンとXC40リチャージPHEVとがフィットすれば、得られるモノは小さくないはず。

最後に1つ。選ぶなら、スポーツサスペンションは避けることをオススメする。

ボルボXC40リチャージ・プラグイン・ハイブリッドT5のスペック

価格：4万905ポンド（584万円）
全長：4425mm
全幅：1851mm
全高：1652mm
最高速度：204km/h
0-100km/h加速：7.3秒
燃費：42.1-49.3km/L
CO2排出量：47-55g/km
乾燥重量：1741kg
パワートレイン：直列3気筒1477ccターボチャージャー＋電気モーター
使用燃料：ガソリン
バッテリー：10.7kWh
最高出力：262ps（システム総合）
最大トルク：43.3kg-m（システム総合）
ギアボックス：7速オートマティック

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