【ほぼ、世界最高のFRマシン】BMW M2 CSへ試乗 F87型最後を飾る限定モデル 前編

公開 : 2020.08.06 10:20

歴代、BMW MのCSといえば、最もエキサイティングなモデルであり続けてきました。では、大きく価格が上昇した限定モデル、M2 CSの仕上がりはいかに?英国編集部がピリリと辛口評価を下します。一般道で試乗しました。

もくじ

現行M2、最後で最高の派生バージョン
車重はM2コンペティションと同等
450psのエンジンはM4由来のS55型
1t当たり300psの高性能を体感する

現行M2、最後で最高の派生バージョン

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
毎日のように行われる試乗評価。AUTOCARの英国スタッフが、メーカーへ試乗車を直接受け取りに行くことも珍しくない。

決して手間だと思うことはない。むしろ、興味を抱かせてくれる面白い発見があったりする。公の目には顕になっていない、次期モデルを見れることもある。あるいは周囲の注目を集め、首脳陣がライバル視するモデルの姿も。

BMW M2 CS(英国仕様)
BMW M2 CS(英国仕様)

どんな発見があるかわからないから、メーカー本社を訪れる時は注意が欠かせない。ロンドンの西、ファーンバラの街にあるのが、BMW UKの本社。今回はアップデートを受ける5シリーズの実車を初めて目撃できた。また、新しく生まれ変わる4シリーズの姿も。

それだけではない。M2 CSの隣に停まっていたのは、バットモービルと呼ばれた1973年製のBMW 3.0 CSLと、M3 CSLだった。興味を惹かれずにはいられない、Mディビジョンが生み出した傑作の2台だ。

BMW M2 CSは、現行のM2としては最後で最高の、派生バージョンとなる。現在のBMWの中では、最高のドライビングマシンだと思う。もし、この3台の中から1台に乗れるとしたら、どれを選ぶだろう。

おっと、今回はBMW M2 CSの試乗だった。英国の一般道で初めての試乗評価となる。検討している人々へ、充分なイメージを持っていただく必要がある。英国価格、7万5320ポンド(1016万円)に見合う価値があるかどうか。

車重はM2コンペティションと同等

ちなみにBMW M2コンペティションと比較すると、2万3000ポンド(310万円)も高い。価格で見れば、ポルシェ・ケイマンGT4に匹敵する。

かなり状態の良い、中古のM4 CSも手に入れることができる金額だ。基本的なコンセプトは近いし、10psほどパワフルで、5kg軽量。見た目も、M4 CSの方がずっと優しい。悩ましい。

BMW M2 CS(英国仕様)
BMW M2 CS(英国仕様)

BMW UK本社で見かけた歴史を象徴する2台とは異なり、高価なM2 CSには「L」が付かない。このLは、ミュンヘンでは軽量なマシンだということを示す記号になっている。

M2 CSの車重は、1525kg。デュアルクラッチATを選ぶと、さらに25kg重くなる。その名の通り、M2コンペティションより軽く仕上がっているわけではない。

ボンネットにはカーボンファイバーを用い、重量はおよそ半分。ルーフパネルも軽量なカーボンファイバー製。19インチのホイールも、今までにないほど軽い鍛造製なのに。

もしかすると、新しいM4にも採用が見込まれる、マルチモード・アダプティブ・サスペンションが、重量を相殺しているのかもしれない。あるいは、280km/hの最高速度での安定性を高めるための、迫力あるボディワークが、車重を追加しているのかも。

M2コンペティションも充分攻撃的な見た目だったが、CSではさらに勢いを増している。フロントスプリッターやリアディフューザー、ガーニーフラップ、エアベントがえぐられたボンネットなど、違いは多い。

ホッケンハイム・シルバーに塗られたボディは、見事な肉体美を構成している。威圧感がすごい。

 
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