【意外!? 違和感ゼロ】ホンダeで街なか試乗 リーフやテスラとも違うホンダらしさ実感 小回りが凄い

公開 : 2020.10.03 05:50

けっしてスイスイ走るわけではない

しばらくの間、横浜市街の平坦地を行く。

感じるのは、けっしてスイスイ走る、というのではない。ロールが少なくて、カッチリ、しっかり動く、という感じでもない。ボディサイズの小さいクルマに、大きな電池を積んでドッシリ・ガッシリでもない。ハンドリングも、狙った方向にクルマが素直に動く、という単純な感じでもない。

ホンダeは、前後重量配分/左右重量配分が50:50。それゆえバランスの良さを感じると筆者。
ホンダeは、前後重量配分/左右重量配分が50:50。それゆえバランスの良さを感じると筆者。    桃田健史

どう表現すれば良いのか、いろいろな言葉を探してみたが……。

結局、「バランスが良い」のだと思う。

基盤にあるのは、駆動方式が後輪より後ろ側に原動機があるRRであること。

前後重量配分、さらには左右重量配分が50/50であること。

プレゼン資料では、ホンダe開発チーム発足時に社内議論で使われたホワイトボードに描かれた漫画も紹介され、そこでは「スマート・スモールEVプラットフォームコンセプト」として、動きのバランス感の最適化を熟考していたことがわかる。

そうした基本構想が確実に具現化され、量産されている。

EVは構成部品が限定的で少ないため、ガソリン車などと比べて、車体構造だけで自社の特長を強調するこはが難しい。

そうした限られた発想要項の中で、ホンダeは乗り味と走り味で見事にホンダらしさを表現できていると思う。

驚きの小回り 首都高速グイグイ速い

横浜中華街を進行方向左手に見ながら、フェリス女学院などがある山手に向かって勾配がきつい坂道を走る。

同乗者が「ぜひここで、シンブルペダルコントロールを」と指摘。日産のeパワーでいうところの、ワンべダルである。

数値としては最小半径4.3mだが、イメージとしてはその場回転しているくらいの超小回りが効くと筆者。
数値としては最小半径4.3mだが、イメージとしてはその場回転しているくらいの超小回りが効くと筆者。    桃田健史

スイッチONで減速Gが大きくなり、走りのテンポがつかみやすい。また、ステアリングにある減速セレクターによって減速の度合いも変えられる。このあたりのこだわりも、ホンダらしい。

極め付けは、小回り性能だ。数値としては最小半径4.3mだが、イメージとしてはその場回転しているくらいの超小回りが効く。

リアモーターとしたことで、タイヤの内側切れ角が約50°、外側切れ角が約40°もある。さらに、可変ギアレシオを採用するステアリング機能の相性も良い。

山手を下り、首都高速へ。合流地点で多めにアクセルを踏むと「グイグイと速い!」。スポーツモードでなく、ノーマルモードでも十分に速い。

本線では、ホンダセンシングをオンにして、ゆったりと進む。

足元広々、ソファーに座ったようなリビング感覚だ。

横浜駅東口で首都高を降り、有名お笑い芸人の実家商店がある横浜市中央卸売市場の周辺を通り、みなとみらい地区に戻って来た。

ホンダがいう「街のり一番」。なるほど、納得だ。

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