【似たクルマでもこんなに違う】ダイハツ・タフトVSスズキ・ハスラーの長所/短所 正反対の販売戦略

公開 : 2020.10.14 12:28  更新 : 2021.10.22 10:14

届け出台数僅差に 合戦激化でお得に

タフトとハスラーの購入条件に影響を与えるのは、軽自動車の販売1位を巡るダイハツスズキの販売合戦だ。

2007年以降は、2014年を除くと、ダイハツが一貫して軽自動車の販売1位メーカーだった。

ところが2020年は状況が違う。

1〜9月の累計届け出台数は、ダイハツが38万3952台、スズキは38万7399台だ。僅差ではあるが、スズキがダイハツを抜いた。

直近の9月も、ダイハツが5万1460台、スズキは5万6210台だからスズキの売れ行きが上まわった。どちらが2020年の1位になっても不思議はない。

軽自動車の販売店からは、次のような話が聞かれる。

「軽自動車はボディの大きさやエンジン排気量が共通で、ライバル車同士なら外観も似ています」

「しかも軽自動車には、クルマに詳しくないお客様も多く、車種選びで迷いやすいです」

「この時に軽自動車販売1位の実績は、お客様にとって大切な判断基準になります。従って軽自動車市場で1位を取ることには、重要な意味があるのです」

今後は両社とも、販売促進対策を充実させるだろう。ダイハツは今のところ車種を限って10万円の用品プレゼントを実施するが、対象車種を増やす可能性もある。

スズキも小型車を対象に10万円のオプションプレゼントをしているが、これからは軽自動車まで広げることが考えられる。

タフトとハスラーを含め、年末に向けて、軽自動車の購入条件と下取り車の売却条件などが向上するわけだ。購入のチャンス到来となった。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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