新型で勢いづくホンダNボックス 全車種で唯一の2万台超に 11月の軽自動車・新車販売

公開 : 2023.12.07 07:05

・2023年11月の軽自動車の新車販売台数 車名別ランキングが発表
・勢い止まらぬNボックス 首位は堂々の18か月連続
・人気が根付いた軽クロスオーバー 軽EVはこれからに期待

王者Nボックス 圧倒的な販売台数

全国軽自動車協会連合会は、2023年11月期における軽自動車新車販売の車名別ランキングを発表した。

2023年11月 軽自動車通称名別新車販売トップ10
1位 ホンダNボックス:2万1097台
2位 ダイハツタント:1万5988台
3位 スズキスペーシア:1万1407台
4位 スズキ・ハスラー:8731台
5位 ダイハツ・ムーヴ:7292台
6位 ダイハツ・タフト:6634台
7位 ダイハツ・ミラ:6019台
8位 スズキ・ワゴンR:5777台
9位 日産ルークス:5491台
10位 三菱デリカミニ/eK:4927台

ホンダNボックスは、18か月連続での首位となった。
ホンダNボックスは、18か月連続での首位となった。    宮澤佳久

11月期の軽自動車の車名別ランキングは、本年10月に全面改良を実施したホンダNボックスが、全車種で唯一2万台オーバーとなる2万1097台(前年同月比20.7%増)を成し遂げて18か月連続での首位を獲得。

続く第2位には、同6.6%増の1万5988台を登録したダイハツ・タントがランクイン。

第3位には、11月22日に第3世代の新型モデルを発売したスズキ・スペーシアが同10.9%増の1万1407台を記録して入り、前月と同じく軽スーパーハイトワゴンがトップ3を占有した。

根強い人気 軽クロスオーバー

注目車の動きを見ていこう。軽クロスオーバーの定番モデルに位置するスズキ・ハスラーは、生産強化の効果もあって前年同月比27.3%増の8731台を売り上げて第4位にランクイン。ライバルのダイハツ・タフトも好セールスを維持し、同27.2%増の6634台を達成して第6位に。

また、5月より販売を開始した三菱デリカミニは、基本コンポーネントを共用する既存のeKシリーズとの合算で4927台と公表して第10位に入った。

三菱デリカミニ。軽クロスオーバーではスズキ・ハスラー、ダイハツ・タフトに次いでランクインした。
三菱デリカミニ。軽クロスオーバーではスズキ・ハスラー、ダイハツ・タフトに次いでランクインした。    小川亮輔

さらに、受注残の解消を進めるスズキ・ジムニーは同21.6%増の3735台を販売して第12位に、マイナーチェンジを図った日産デイズは同65.0%増の3624台を登録して第13位に位置する。

軽EVはこれからに注目か

一方、軽EVのカテゴリーでは三菱eKクロスEVが同4.5%増の324台とプラスを回復したものの、日産サクラは同22.1%減の2725台と低迷。

また、バンの三菱ミニキャブ・ミーブは、12月に販売を開始するマイナーチェンジモデル「ミニキャブEV」の発売前にもかかわらず、同0.7%増の274台を売り上げた。

三菱ミニキャブ・ミーブ。次期モデルが発表されたものの、前年同月よりも販売台数を増やした。
三菱ミニキャブ・ミーブ。次期モデルが発表されたものの、前年同月よりも販売台数を増やした。    三菱自動車

ちなみに、自動車市場のマーケティング調査では、EVに強い関心を持つユーザー層には現状で一定程度EVが行き渡っており、ここしばらくは販売台数が微増もしくは横ばいの状況が続く、という見方がある。

今後の台数増加は来年に相次いで発売される新型の軽バンEVが端緒となるかもしれないと指摘されている。

なお、登録車と軽自動車を合わせた11月期の車名別ランキングのトップ5は、ホンダNボックスが4か月連続での首位に輝き、以降はトヨタヤリス、ダイハツ・タント、トヨタ・カローラ、スズキ・スペーシアの順で続く。

月間販売台数1万台超えは7車種と、前月から1車種増加。ここからも、生産状況の復調ぶりが伺える。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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