【グランドツアラーとしての高い資質】トヨタGRスープラ(2)長期テスト

公開 : 2020.10.24 11:50  更新 : 2021.07.12 18:56

M2やケイマンを超えるグランドツアラー

大きなリアハッチをひらけば、290Lと充分な容量の荷室が姿を表す。運転席側から荷物の出し入れもできる。これは想像以上に便利。ちなみに、ボディサイズの大きいフェラーリ812は、320Lの容量がある。

フェラーリ812との比較は、不釣り合いに思えるかもしれない。エンジンのシリンダー数は半分で、馬力は42%だけ。しかし、現実的な速さに不足はなく、歩道から集める視線の量は同じくらい多い。乗り心地はしなやかで、用意する金額は812の21%で済む。

トヨタGRスープラ・プロ(英国仕様)
トヨタGRスープラ・プロ(英国仕様)

スープラも運転を存分に楽しめるし、スタイリングのエレガントさでは、筆者は引けを取らないとさえ思う。見事なグランドツアラーの1台だ。

約5万ポンド(675万円)というスープラの英国価格は、中古のポルシェ911も買える値段。車内空間もより広いし、着座位置も低い。車内はスープラより少しうるさいが、困るほどではない。それも魅力的ではある。

免疫テストの結果次第だが、今度はイタリアへ向かう予定。フェラーリ812との比較ではなく、休日のドライブ旅行として。

こんな旅なら、BMW M2コンペティションが今までは良い選択肢だった。ポルシェケイマンなら、よりベター。しかしトヨタGRスープラは、それ以上にイイ。でも、2.0LのジャガーFタイプの方が、もっと良いかもしれないが。

テストデータ

気に入っているトコロ

直列6気筒エンジン:S58型と呼ばれる、新しいM3へ搭載されるエンジンも体験した。だが、このシングルターボのB58型の方が、トップエンドでのサウンドはより気持ちいい。

気に入らないトコロ

タッチモニター:BMW Z4からそのまま移設されていればよかった。自動調整となる画面の照度の設定がおかしい。時々読めなくなる。

テスト車について

モデル名:トヨタGRスープラ・プロ(英国仕様)
新車価格:5万4340ポンド(739万円)
テスト車の価格:5万4960ポンド(747万円)

テストの記録

燃費:11.5km/L
故障:なし
出費:なし

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