トヨタが進める次世代都市『ウーブンシティ』にモビリティ開発拠点『インベンターガレージ』誕生 異業種連携で新たな価値を創造

公開 : 2026.04.27 07:05

4月22日、トヨタが進める次世代都市『ウーブンシティ』でモビリティ開発拠点『ウーブンシティ・インベンターガレージ』が初公開されました。異業種連携をしながら、新しい価値を創造するとしています。桃田健史のレポートです。

トヨタが次の100年を念頭に起こした町

トヨタ自動車(以下、トヨタ)が進める次世代都市『ウーブンシティ』で新たな動きがあった。

4月22日、トヨタとウーブン・バイ・トヨタはモビリティ開発拠点『ウーブンシティ・インベンターガレージ』を初公開。『ウーブンシティAIビジョンエンジン』などによって異業種連携をしながら、新しい価値を創造することを具体的に示した。

トヨタとウーブン・バイ・トヨタが『ウーブンシティ・インベンターガレージ』を初公開。
トヨタとウーブン・バイ・トヨタが『ウーブンシティ・インベンターガレージ』を初公開。    桃田健史

しかしそう聞いても、一般ユーザーはイメージがわかないだろう。

ウーブンシティは2025年秋に開業した、トヨタが次の100年を念頭に起こした町。富士山麓の静岡県裾野市に位置し、東名高速道路の裾野インターチェンジの近くにあるトヨタ自動車東日本の工場跡地に建設された。

トヨタによれば、工場として稼働していたのは53年間で、総雇用者数は7000人、総生産台数は752万台に及ぶ。

最初に生産したのはスポーツ800(通称ヨタハチ)で、その後センチュリーカローラレビン/スプリンタートレノ(AE86)、マークII/チェイサー/クレスタ、セリカ、クラウンワゴン/コンフォート、ソアラ、カローラフィルダー、ポルテ/スペイド、スパシオなど。

いずれもトヨタの歴史を刻み、今ではヒストリックカーとして価値が上がっているモデルばかりだ。また、終盤期では全国で見かけるタクシー向けの『ジャパンタクシー』も手掛けていた。

そんな工場の閉鎖を2018年、当時の豊田章男社長が決断した際、新たなる挑戦について従業員と対話をしたことがウーブンシティの起点であった。

インベンターが自由な発想でトライ&エラー

2025年9月後半には、住宅環境を備えたエリア『フェイズ1』が開業し、現在は約100人が、ウーブンシティでは住民を指す『ウィーバーズ』として暮らしている。

今回公開されたインベンターガレージは、旧工場でプレス工程を行っていた施設。延床面積は約2万平米あり、屋根部分は全面的に張り替えて太陽光パネルを備えるなど、大規模にリノベーションを行った。

今回公開されたウーブンシティ・インベンターガレージは、旧工場でプレス工程を行っていた施設。
今回公開されたウーブンシティ・インベンターガレージは、旧工場でプレス工程を行っていた施設。    桃田健史

ここでは、様々な実証を行う『インベンター』が自由な発想でトライ&エラーができる環境が整っている。

今回は『ウーブン・バイ・トヨタ・テクノロジーズ』として、AIを活用した新たなる町づくりの手法が具体的に提示された。この中で注目が集まったのは、カメラ画像から人、モノ、モビリティの行動を理解する『ウーブンシティAIビジョンエンジン』。トヨタがクルマ事業で培ってきた知見を基に、最新AI技術を駆使して新たな発想を盛り込んだ。

また、これまで参加してきた20の『インベンターズ』に加えて、カラオケの『第一興商』など新たに加わった4社や、『ウーブンシティ・チャンレンジ・ピッチ』(コンテスト)のファイナリストたちが自らの挑戦について熱く語る場が設けられた。

こうしたウィーバースとインベンターズの皆さんと意見交換する中で、ウーブンシティが掲げる『ヘリテージ×イノベーション』という『カケザン』の可能性を実感した。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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